理代と、行為
ずいぶん前に書いた小説です。
ある日、僕はこの指輪をして、公園でぼんやりしていた。ふと、インスピレーションがある。僕は指輪を放ってみた。(僕は時々こういう悪癖がある)
そこに彼女が来た。式は、怪訝にしている僕に指輪を渡してくれた。
「これ······」
「うん、どうもありがとう」そうして僕は慌てて、君の名前は?と聞いた。
「理代」そう低い声でつぶやいた。
◆◆◆◆◆◆◆◆
僕と理代は、だんだん仲良くなっていった。理代は言う。『わたしには楽しいことなんてないの』、なんて·······
僕は彼女と会って話すだけで楽しかった。けれども彼女は、楽しくないと言う。僕は妙に寂しくなった····
僕は理代を、自分の中で式と呼んでいた。式は楽しくないと言う。僕は彼女を楽しませたかった。だから、デートした時は遊園地に連れていき、彼女を喜ばせようとした。
その日は晴れていた。そうして僕は、あまり乗り気でない彼女をデートに連れて行った。
確かに彼女は楽しくないとは、言わないが、どこか冷めている気がした。
ある日、そうしたいんでしょと言う式を、僕はホテルに誘ってみた。
僕は住むところから3駅ほど離れたホテル。Pというそのホテルで、僕は彼女と共にいた····
ホテルの102号室。僕は少し緊張していた···
「寂しいの?」と彼女は言う。その日は、彼女は浅葱色のワンピースを着ていた。
「うん。けれどもゴッホだって寂しかったんだ」
「そう。その人もなのね」
「うん。」
「······」
「君も寂しいの?」
「女の子は寂しくなんかないの」
「そうなの?」
「うん。」
「僕は·····式が居ないと寂しいよ。」
「何度も言ったでしょ。わたしは理代だって」彼女は少しイライラしているみたいだった。「抱いてよ」
「·······じゃあ、シャワー浴びる?」
「一緒はイヤ」
「うん。じゃあ僕から」そう言い僕は、重い腰を上げた。少し暗いシャワールームへと向かう。
シャワー浴びている間、考えるのは、彼女の体のことだった。
やがて僕らは二人共シャワーを浴びた。そうして裸になってベッドへと向かう。
僕は何をしていいのか、分からなかった。理代は、イライラした表情をしている。とにかく、ええい、やらなきゃ。
そう思い、僕はベッドに横になって彼女に、口でして、と言う。彼女は、少し目を伏せる。やがて何か感触がして、彼女が僕の物を口に咥えるのが見えた。
「もっと·····」
そう僕はわがままに言ってしまう。理代は、何も言わなかった。ただ恥ずかしそうに、行為を続ける。
「じゃあ···しようね·····」
そう言って僕は、理代にまたがるように言った。彼女は、ぼくを貫く。やがて僕は、至福に包まれ、世界は一変し、彼女は、僕だけのものになり、宇宙は呼吸を始めた。
「あっあっ♥もっと····」
そう彼女は言う。顔は暗くてよく見えない。
僕は満足感に包まれた。自分の好きな人に、殊に美少女に、こんなにされたら、どうかしてしまう。
僕は昇天してしまうのではないかと思った。
バックでも正常位でも彼女を突く。白いお尻が可愛くて、僕は彼女をめちゃめちゃにしてしまいたくなった。
やがて行為も終わる。
「良かった?」
「······」彼女は何も言わなかった。黙ったまま目を伏せていた。