ロビンフッドVS源為朝&・・・東西弓矢の名手対決
人間たちの歴史には、数多の武勇伝が語り継がれている。
その中でも、「弓」は古来より戦場を制する重要な武器とされてきた。
では、もしも歴史に名を残す弓の名手たちが一堂に会し、技を競い合ったならば?
——そんな神々の些細な好奇心から、新たな「遊び」が始まる。
今回の舞台は天界特設闘技場。
東洋と西洋の伝説的な弓使いが集い、その腕を試すこととなった。
・ イギリスの伝説の義賊「ロビンフッド」
・ 日本の規格外弓術の使い手「源為朝」
弓の達人として名高いこの2人が、それぞれの誇りをかけて弓を引く。
しかし、神々はこれだけでは満足しない。突如として乱入する最強の豪傑「呂布」、
そして、誰もが予想しなかった規格外の結末が、天界を混乱の渦へと叩き込むことになる――。
果たして、「最強の弓の名手」の座は誰の手に渡るのか?
そして、今回の「遊び」は、一体どこへ向かうのか…?
歴史を超えた弓の激突が、今、幕を開ける!
◆ 再び集う神々
天上の神々が再び集まり、新たな遊びを企画していた。
前回の**「東西悪女の誘惑対決」**が大好評だったこともあり、次なるテーマが決まるのにそう時間はかからなかった。
「人間たちの技を試すのが面白いな。」
「よし、今度は弓の名手たちを集めて、どれだけ腕が立つか見せてもらおう!」
こうして選ばれたのは――
・ イギリスの伝説の義賊「ロビンフッド」
・ 日本の規格外弓術の使い手「源為朝」
そして、神々の興奮が高まる中、予想外の事態が起こる。
◆ 突然の乱入者:呂布
舞台が整い、ロビンフッドと為朝がスタンバイする中、
突如、中国の神が乱入してきた。
「ちょっと待て!うちにも最強の弓使いがいるんだが、なぜ呼ばれない?」
「誰だ?」
「これだ!」
そう言って連れてこられたのは、**天下無双の豪傑「呂布」**だった。
しかし、いきなり呼び出された呂布は眉間に皺を寄せ、不機嫌そのものだった。
「くだらん遊びに俺を巻き込むな!」
「まぁまぁ、腕を見せてやれよ!」
神々が煽ると、呂布は渋々ながらも参加することに。
しかし、ただで済むはずがなかった。
◆ 第一試合:200メートル先のリンゴ
最初の挑戦は、200メートル先のリンゴを射貫くというシンプルなルール。
成功するごとに距離が離れていく。
● ロビンフッドの挑戦
最初に挑戦したのはロビンフッド。
彼はリラックスした様子で弓を構え、一射でリンゴを正確に射貫いた。
「さすがロビンフッド!」
神々が歓声を上げる。
● 呂布の挑戦
次に呂布が挑戦する番だった。
しかし、呂布は不機嫌な表情のまま、矢を番え、弓を引く。
放たれた矢は一直線に飛び――
リンゴではなく、連れてきた中国の神の耳ギリギリを射抜いた。
「ひゃああああ!」
神は絶叫し、その場で失禁して崩れ落ちた。
呂布は鼻で笑いながら、こう言い捨てる。
「くだらない茶番だ。」
そのまま弓を乱暴に投げ捨て、失格扱いで会場から退出してしまった。
その光景を見ていたギリシャ神話のアポロン(弓の神)が、
「弓の概念が違う…」と呆然とつぶやいた。
◆ 炸裂する為朝の一矢
最後に源為朝の番が来た。
彼は呂布の乱行を目にしても動じることなく、むしろ楽しそうに笑っていた。
「やれやれ、なんだか面白くなってきたな。俺も負けてられん。」
為朝は満身の力を込めて弓を引き絞る。
その姿は堂々としており、周囲の神々が思わず息を呑むほどの威圧感を放っていた。
そして、矢を放つ。
すると――
音速を超える初速で空気を震わせ、衝撃波を発生させた。
凄まじい風圧で周囲の神々が吹き飛ばされ、近くの建物が崩壊。
神々は宙を舞いながら叫ぶ。
「ちょ、待っ――!?」
「これもう兵器じゃないか!」
「弓の概念が崩れるッ!!」
矢は凄まじい勢いで空を裂き、そのまま遥か彼方へ飛んでいった。
しかし、その矢の行く先には、偶然航行していた
「ノアの箱舟」 があった。
ズドォォォォォン!!
矢は箱舟の中心を貫き、巨大な船体に穴を開けた。
「ひゃああああ!」
という動物たちの絶叫が響き、ノアの箱舟はゆっくりと沈んでいく。
神々は呆然とするしかなかった。
だが為朝は笑いながら肩をすくめ、
「まさか、あんな遠くに当たるとはな。俺もまだまだ腕が鈍らんということか。」
全く気にも留めていない様子だった。
◆ 勝者:ロビンフッド
周囲が混乱する中、ルールに最も忠実に従ったロビンフッドが勝者として認められることとなった。
「えー、勝者はロビンフッド!最初にルール通りリンゴを射抜いた君に栄冠が輝く!」
ロビンフッドは困惑しながらも「これでいいのか?」と呟きつつ、神々の拍手を受けた。
◆ 神々の怒りと為朝の豪胆さ
その時、上空に雷鳴が轟き、最高神ゼウスが姿を現した。
「この騒ぎは何だ!誰がノアの箱舟を沈めた!」
神々は一斉に為朝を指差す。
だが、為朝は動じることなく、むしろ満面の笑みで答えた。
「俺だが、どうだ、凄いだろう?もっと凄いことを見せてやろうか!」
ゼウスの怒りは頂点に達し、雷を為朝に放つ。
しかし、雷が彼の体を直撃しても――
為朝は平然と立ち上がり、大笑いした。
「はははっ!雷もなかなか気持ちの良いもんだな!肩こりが治ったわ!定期的頼めるか?」
神々は呆然とし、ゼウスは怒り心頭でさらに雷を放とうとしたが、
為朝は肩をすくめて笑いながら会場を後にした。
「これ以上やると手加減できんからな。では、またどこかで勝負しよう。」
◆ エピローグ
天界では、神々が次なる遊びを考え始めていた。
「今回の遊びは大成功だな!」
「いやいや、ノアの箱舟を沈めたことをゼウスが忘れるとは思えんぞ。」
「そうしたら、為朝を呼べばいいんじゃない?雷も効いてなかったし。」
「それな!さぁて、今度は何しようかな…」
神々の遊びは続く――。