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いつも遅刻
「ごめん、遅れちゃった」
最花は私と違って池袋のマンションに住んでるのに約束の時間から30分くらい遅れてきた。
「つぎ遅れたらもう会わない」
「えー、やだー」
「じゃあ早くきて」
「そんなに私と早く会いたかったんだー?」
「うざ」
私は何も言い返せなかった。
最花は私の反応を見てニヤニヤしている。
「そんなにいっしょにいたいなら」
「昨日泊まれば良かったのにぃ」
昨日は夜まで最花の部屋で過ごしていた。
「こっちは午前中に2コマあったの」
最花は何も言わずにこっちをジロジロ見ながら少し経って口を開いた。
「ねえ、なんで私と違う講義取ったの?」
最花はいつもと違うちょっと重い雰囲気で聞いてくる。
「毎日会いたくないから」
「でも結局、講義の後は私と毎日いっしょにいるよね」
「だって暇だし」
「なんで違う講義取ったの?」
「2回も聞かないで」
「絶対教えない」
「もう行こうよ」
「ふーん、わかった」
私は無理やり切り上げて話をうやむやにした。