参上! かたじけない侍の語句解説
***用語***
《遊鳥川》
枚鴨市を流れる一級河川。
まあ、それだけで特に追加で説明すべき内容はありません。
名前の由来は、河原で小鳥が遊ぶのどかな川、と言われているんですが、「だったら難読名の小鳥遊を使った方がラノベっぽいじゃん」と思っていませんか? そうならない点から、自身がラノベとしては異端、と意識している作品なんですね。
***登場人物***
《パンツイッチョマン》
次回予告どおり、ついに敗北を喫した……いや、負けてはいないか。しかし、それでは次回予告との不一致が生じてしまう!――と、慌てたりしません。その程度の不一致なんぞ、既にそこらじゅうに発生しておるわ、ガハハハ! だからです。
あ、こういう時に必要なのは、豪快さより奥ゆかしさですか? 恥ずかしさでもいい? ……恥ってウマいのか?
と、語句解説ではない内容ばかり増やしていないで、パンツイッチョマンに戻りましょう。
パンツイッチョマンと異世界ロボ『鉄の猪』に助太刀が入っていなかったら、パンツイッチョマンは負けていたのか? という考察は、パンツイッチョマンファンに需要があるかな?
結論から書くと、ああ見えて勝ち目はありました。パンツイッチョマンの次の一手は、鉄の猪の頭部パーツの張り倒しを狙っていたからです。
頭部を飛ばされた鉄の猪は、まるで「メガネ、メガネ」と、視力の悪い方が眼鏡を紛失したように辺りを彷徨い……えーと、あの鉄の猪なら、まずはいこい君が移動している予測ポイントへ突撃し、その後は声を頼りに辺り構わず破壊の限りを尽くしていたでしょう。下手な鉄砲も数撃ちゃ――あ、それ以前にこれだけじゃ、パンツイッチョマンは勝ててないですか?
いえいえ。何も、相手を倒すことが勝つとは限らないんですよ。花鳥風月や自衛隊が出動するまで時間を稼げれば良いのですから。特に、破壊活動の規模が大きければ、自衛隊の投入もそれだけスピードアップしますからね。……まあ、パンツイッチョマンの勝利とはならなくて、花鳥風月や自衛隊への引き継ぎにしかならなかった、というのはそのとおりかもしれません。
こうなると、パンツイッチョマンは次のイッチョマン・スラップを放つ時の衝突に耐えられるのか、が問題になります。しかし、心配はいりません!
高さが違うので、イッチョマン・スラップはそのままでは届きません。だからジャンピング・イッチョマン・スラップになっていたでしょう。どうせなら、地面と平行になるような空中姿勢になれば、攻撃と同時に相手の体当たりを回避できます!
問題なのは、負傷し、動きが鈍くなったあの状態での成功確率は低い、という点でしょう。どれくらい分が悪いが言えば、サイコロ振って1が出たら成功判定みたいな……はい、フリップフロップ・チェリーの『出るか出ないかわからないビーム』並みですね。頼りづらいです。
だったら最初からそういう攻撃をしておけば良かったじゃん、と思われるかもしれませんが、何においてもやってみて初めて気付くことってありまして、パンツイッチョマンも「いこい君を守らなくてはいけない!」と思った時には回避しつつ頭部を狙うという手を思いついていなかったんですね。
ちょっとした発想の差が、後の大きな結果の違いを生むってあるよね~、って年取ってくると軽く流せなくなります。あれやこれやの失敗が脳裏に浮かんでくるからです。「あそこでああしていれば、俺の人生変わっていたかも」という感じですが、きっとさらに年を取ると、そういうのひっくるめて「まあいいか」と思える心の広さを手にできるかもしれません。……人生、諦めただけじゃん、って? まあ、そうとも言うかもです。
え、また、脱線している? 「それより『残された者への想い』って何だよ?」という声もありますが、敢えて語らず。ヒーローは謎めいていた方がいいのだ。と書きつつ、まあ普通に考えると家族なんですかね? 恋人、妻、子供、あるいは母親とかかもしれません。
親にとっては子供に先立たれるほど悲しいことはないので、垂乳根の母を残すのは罪作りですね。そういえば、枕詞としてもはや本来の意味が薄く、母と言えば垂乳根とセットになっていますが、現代のコンプラ的にはもう垂乳根ってダメですよね。
本作みたいに社会のすみっこで生息していると、コンプラとか順守しなくていいから気楽でいいです。
……あ、残された者が銀子先生を意味しているという説はありません。銀子先生派の方、すみません。
《パンツ筋肉マン》
ファンの間では『パンツ祭り』と呼ばれる回で登場した、亜流パンツイッチョマンの一人。そのまま消滅かと思いきや、オクトーバーフェストの回でも登場し、注目され――てはいないか。あれは、アナベル切山のインパクトが大きいという声ばかりでしたから。
っていうか、今もまた横から割り込んで出しゃばっていますか? 「今回の二枠目は『忝い侍』だろうが!」ですか? ……そうですね。では、パンツ筋肉マンにはご退場いただきましょう。
筋肉: ぬん!
もう、ポーズはいいから帰ってください。
《忝い侍》
では、みなさんのご声援に従って、忝い侍について。
だがその前に、ご家族と同居の方は、こういう事を言われた経験がありますね?
「ちょっと、コップを取って」
と。で、そういう流れで私が食器棚からコップを取り出そうとした時、ふと、お味噌汁用の茶碗が目に入った。「君と目が合ったのだから仕方がない」と茶碗を手に取り、コップの代わりに差し出したところ、「ありが……って、これ、違うでしょ!」とつれない返事。「いや、これはお笑い芸でいうところの「物ボケ」の一種だから」と言ったところで伝わらないので、少し角度を変えて「いや、水を飲むためならこれでもいいよね?」と理屈で通そうとしたけれど、やっぱりダメでした。
何食わぬ顔で受け取って、ずずっと飲んで「忝い」と言ったら面白かったのになあ、とその時思ったのでした。
そう、風呂上がりの戯れから生まれたパンツイッチョマンと同じく、忝い侍は私の日常の一言から生まれた……あ、呆れています?
はいはい、作中での忝い侍についてですね。
……でも、作中で大まかな情報は書かれていたはずなので、改めて書くことはないかな。
《養老 銀子》
パンツイッチョマンのピンチの回に登場したという事実は、ヒロインレースで有利な要素と考えられるが……あまり認めたくないので、これ以上触れないでおきましょう。しかし、考えてみたら、園ちゃんの狙うコアアタックを阻止するあたり、毎回パンツイッチョマンのピンチを救っているとも言えなくもないので、まあいつものことだったのですね。
今回、養老家の恐ろしい扉を開けそうになっていました。本来、繋がっていないはずの花鳥風月に緊急連絡をしていただけじゃん、と軽く考えてはいけません。この延長線上に、戦闘機のスクランブル発進が繋がっているのかもしれないんですから。その気になったら自衛隊機の出動を要請できるって、いくら地方の名家だからといって、そんなことまでできたらダメですよね。
《養老征十郎》
銀子先生の叔父さん。銀子先生からの突然の無茶苦茶な要望をあっさり受け取った、情報処理能力がすごいのか問題があるのかわからない人。
なお、最後に「キャンセルした緊急連絡発信について苦情を受け付ける」と言っていましたが、実際に苦情を言ってくる人はいませんでした。多くの人が、征十郎さんを「なるべくなら話したくない人」として避けていましたし、「いつもあいつは大きな顔をしているから、謝らせるのは痛快だ」と思っていた人も、電話をして「説明と謝罪のため、そちらへ赴くつもりがある」と言われたら、「いやいや、そういうつもりはなく、困っていることがあったら力になれるかな、と思って確認をしただけです」と慌てて軌道修正しました。電話を切った後、苦情を入れるつもりだった人は、のどがカラカラになっていて「もう、こんな危険な試みはすべきではない」と反省しました。
そういえば、少し征十郎叔父さんは「護送車襲撃」と言っていましたが、あれは苔石銀行の金庫破りをして捕まった強盗についてでした。はい。あの犯人は、護送されているところ、何者かがそれを襲撃し、解放され逃げています。三番と言われていた男は、その後まもなく捕まりましたが、リーダーだった女性「一番」とその補佐をしていた「二番」はまだ捕まっていません。
この辺りの話を外伝として書こうかなと考えたこともありましたが、面倒くさくなって放置しています。今のところ、書く予定はありません。
《花鳥風月》
一部で「出る出る詐欺」と言われているゴツゴウ・ユニバースにおける日本のトップヒーロー。今回、ようやく姿を現すかと思っていた人、すみませんね。汚い素浪人が出番を潰しちゃいました。
もし、花鳥風月が来ていたら、あの鉄の猪を倒せたのかどうか、ですが、難しいところです。あ、これについては作中にも書いていたかな。しかし、花鳥風月が偉大なところは、物理的な能力というより、頭脳にあります。
実績から、あとファンにとっては期待から、花鳥風月は本場アメリカのヒーローたちと比べても引けを取らないSランクだと思う人は多いです。ですが、身体能力と異能を含めてもBランクくらいだろう、と少なくとも花鳥風月は思っています。だからこそ、工夫して戦っているのです。
なので、直接ぶつかりあっても敵わない鉄の猪相手でも、環境を利用して、自衛隊が出動する状態にまで持ち込めるでしょう。そこに至る被害もかなり抑えられるはずです。しかし、力がないと自覚しているからこそ無茶もせず、おそらくいこい君が殺されるのは止められなかったと思います。
忝い侍がいて良かったですね。
この花鳥風月については、前述しましたが、養老家との繋がりができるかもしれない危機がありましたね。このコンタクトの結果、相互に利があると協力体制を築くことになると、養老家は花鳥風月という強力なカードを手にすることになります。もう考えるだけでアブナいですね。
しかし、もっと起きそうなのが花鳥風月が、養老家を日本社会の闇に潜む害悪として敵視する可能性です。……え? それは楽しそう? いやいや、間に入る方としては大変です。是非とも避けていただきたい事態ですね。
《二人組の警察官》
半裸の変態に職質をかけるつもりだったのに、大変な騒動に巻き込まれた二人の法の番人。年長者が延盛で、若い方は諏訪です。実は、桜ちゃんが壁登り男を捕まえた後、連れて行った先の交番に勤務していた二人でした。
この後、鉄の猪の騒動で発砲した件で、厳しい審査を受けることになります。特に、流れ弾の危険について調べられ、回収された弾の残骸の数から、全弾命中しなかった=外れてどこかに飛んでいった=誰かが傷つく恐れがあった、事が問題になります。
まあ実際一発は外したんですが、あとの何発分は保育園児が拾っちゃったせいで、数が合わないんですけどね。巡査たちは現場保全の声掛けをすぐにしたんですが、幼い子供は「さわっちゃいけないんだ」と理解していても、「あ、なんだ? あれ!」と新たな興味が浮かんだらさっきのことを忘れることもありますからね。そのわりに、大人に見せたら怒られるという勘は働きます。背が低いので、しゃがんで何か拾っても目立たなくて気づかれなかった、という要素もあります。
なんにしても、二人にとっては災難でした。
《大言憩良》
まさかの爆心地宣言を食らった保育園児。普通に考えると、未来にヤバい政治家か科学者なんかになるのかな、という展開を想像しますが、実は…………ネタバレになるから今は秘匿しておきましょう。
はっきり言って、大した問題ではありませんし、『文明の○○ パンツイッチョマン』から外れる話なので、無視して構いません。
《鉄の猪》
最初は「キャラというかアイテムだよな」と思っていたんですが、アイテム枠はそもそもなくて、技枠に入る「妖刀光竹」とは違って、こっちはキャラに近いな、という判断でこちらに記載しました。
が、あまり書ける事はないかなぁ。
攻撃は体当たりしかないですが、機動力と防御力があるだけで、恐ろしい存在に仕上がってしまいました。
通常火器であれば、重機関銃以上の威力がないと効果はありません。しかし、戦車砲のような単発射撃だと弾道を見切られて当てられません。熱感知型の誘導装置も高熱源ではないので難しい。と、意外と対処しづらい相手なんですよ。
パンツイッチョマンが狙っていた頭部攻撃はなかなか有効な手でした。まず、至近距離攻撃なので、ロボの弾道回避処理能力は役立ちません。頭部が吹き飛ばされても、人とは違い情報処理装置を積んでいないので、即行動不能には追い込めませんが、センサー類の大半はロストさせられます。なので、ターゲット保護には役立ち、後にやって来る自衛隊の兵器の攻撃も当たりやすくなっていたでしょう。
《次回予告のおじさん》
ナレーターが「次回予告について見直さないといけない」と言ったせいで、次回予告になっていませんでしたね。「何かが起きる!」って、当たり前じゃん!!
とはいえ、ネタバレの弊害があったのは確か。が、そもそもネタバレがタブーな作品か、という考えもあり、そういうところを含めて、ちょっと会議を開こうと考えています。
……はい、頭の中で、ですよ。
***パンツイッチョマンの技***
《イッチョマン・スラップ》
「今回は不発か」と思った読者もおられるかもしれませんが、ちっともそんなことはありませんよ! だって、走ってくる車にビンタを食らわせて、その進路を曲げるって、冷静に考えたらおかしいでしょう?
イッチョマン・スラップ、侮り難し! なのです。
***その他の技***
《妖刀光竹》
この名称は、忝い侍が命名したものです。「月の民」からの贈り物で、本来竹とされている刀身からしてオーバーテクノロジー素材です。
発光すると、斬った相手を塵に変えてしまいます。分子レベルの崩壊機能なのか、と考えてしまいますが、斬った箇所だけでなく、一個体全体に波及しているあたり、存在そのものを消去する、というメタ的な機能とも考えられます。あるいは、一個体の判断は使用者の認識に左右されているのかもしれません。
発光の条件といい、使用者の意識に関連があるのは確実です。「蛍」も使用者の精神(「このままじゃ捕まっちゃうから逃げないと」)から発動しており、その発生デバイスも「光竹」です。
そう考えると、忝い侍自身も何らかの改造手術を受けている可能性が出てきますね。古典的な改造人間なのか、はたまた単に「光竹」と呼応するためのニューロチップが埋め込まれているだけなのか……。
う~ん……どっちでもいいや。(投げっぱなし)
《ゼロ旋回》
書いていた時は、なんとなく浮かんだ「ゼロ旋回」でしたが、使わせてみるとかなりチートな能力でした。レース系の少年漫画だったら、主人公に付随させてみたらチート過ぎて扱いづらいから、途中で封印されるくらいの強度でしたね。
……え? 良く分からない? そうだとしたらちょっと想像力不足だったかもしれません。パンツイッチョマンが必死に避けたのに、すぐにキュルって向きを変えてくるのは、腹立たしいくらいでしたから。
……え? 有効性は高くとも、レース系少年漫画では地味過ぎて使われない? ……だ、だったら、こういう地味に見えて実効性に優れる技が見られるのは本作品だけですね。やったね!




