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ダブル・デザイア 〜最強の力は神をも超える〜  作者: 真心の里
レイド【神玉編】
24/70

仲間…(レイド編)

 アニムスはクルスから少し離れると魔法陣を描き転移魔法を使った。

 その転移先は同じ魔法陣が描かれている場所…グレイヴの場所だった。



「グレイヴ!レイドをお願い!」


「アニムス殿、いきなり何の用ですか?」


「レイドが!レイドの傷が大変なの!」


「レイド殿が?」



 いきなり現れたアニムスに驚きながらもレイドの重傷をみるなりすぐに治療に取り掛かった。

 グレイヴの能力は【魔力縫い】…この能力は魔力を糸のように変え手術や実験を行う。

 魔力に属性を付与可能で、回復魔法を付与した糸で手術を行っている。



「これは少し急いだ方がよろしいようですね…」



 手際のよい処置でどんどんと傷がふさがれていった。

 その様子を心配そうにアニムスはみていた。



「ふぅ…終わりました、これで生命維持は大丈夫でしょう」


「よかった…」


「それで、レイド殿に加え、アニムス殿も随分と能力が上がったようですが、この傷に加えて短期間にいったい何が?」


「それは…」



 アニムスはグレイヴに今までのこと、レイヴのことやレヴィアタン、クルスのことを話した。

 本来、グレイヴに話すことはレイドに許可を取っていない、しかしアニムスにとってはグレイヴは信頼に足る人物になっていた。



「…神玉ですか、それは興味深いですね」


「アニムス…話し…たのか?」



 グレイヴがそう言うと、レイドが上半身を起こしてアニムスに質問した。

 アニムスは申し訳なさそうに肯定した。



「心配するな、怒ったりしない、二回も助けてもらってるんだ、話しても仕方ないだろう」


「レイド殿、安静にしていて下さい。傷がまた開く恐れありますからね」


「あぁ…そう言えば、今回は報酬が払えていなかったな、何が欲しい?」


「そうですね…あなたの旅、私も連れて行ってもらえませんか?」



 グレイヴがそう言うと2人は少し驚いた表情をした。



「私にとって究極の存在が目標だというのを話しましたよね」


「あぁ…」


「アニムス殿の話でレイヴ殿という人物が出てきました。アニムス殿の話が本当ならば、神玉というものが

 究極の存在を作る手掛かりとなると考えています。その神玉とやらを手に入れるのはあなたたちについて行くのが得策ですからね」


「なるほどな…アニムス、お前にとってグレイヴは信頼できるか?」


「うん、グレイヴは信頼できる、特に目的が究極の存在なら」


「…確かにそうかもしれない、わかった、グレイヴの能力は俺にとっても必要だ」


「光栄です」


「グレイヴ、俺についてこい」


「了解いたしました、レイド殿、アニムス殿、よろしくお願いします」



 グレイヴはそう言って膝をつき頭を下げた。

 こうしてレイドは三人目の仲間?を手に入れた。




 ◆




 グレイヴを仲間?にしたレイドとアニムスは森の中にある山のふもとにいた。

 この森は【リーブ森林】と呼ばれる場所で、危険度の高い魔獣が多いため一般人は立ち入り禁止になっている。

 また、その中心にある山には強力な魔獣がいることから更に危険度が高いといわれている。



「レイド殿、そろそろです」


「……」



 グレイヴがそう言ってレイドに声をかけると剣を取り出し臨戦態勢を取った。

 アニムスも魔力の循環量を増やし、戦闘に備える。



「…来る」


「グガァァァ!」



 森の奥から下半身が馬で、上半身が人間の化け物が5匹同時に走って近寄ってくる。

 先頭にいる二体の化け物の首をレイドが切り落とす、それとほぼ同時にアニムスの神玉で強化された闇魔法が化け物を二体同時に貫いた。



「あと一体だ、グレイヴ」


「私は戦闘向けではないと…」



 しかし、そんなことは化け物には関係が無く容赦なくグレイヴに襲いかかった。

 グレイヴはポーチから液体の入った試験管を取り出して投げつける。



「ウグゥゥゥゥ!」



 皮膚から試験管の中の液体が体に染み込むと化け物はその場に倒れ叫び声を上げながら息だえた。

 その様子を確認したレイドは化け物が出てきた洞窟を見る。



「あそこか…」


「はい、4年前と一緒ならばと思いましたが、キメラが出てきた時点で確定です」


「それはよかった、行くぞ」


「うん」


「はい」



 レイドの合図に2人は返事し洞窟の中に侵入した。

 洞窟は整備されていて明かりもあった。



「またか…」



 洞窟の外で襲ってきたキメラがまた6体襲いかかる。

 走りながらアニムスとグレイヴも戦闘態勢を取るがレイドは一人でやるといった指示を出す。



「初級剣技【初撃】」



 先頭の一体を鋭い一撃で切るとその勢いを殺さずに次の一撃に繋げる。



「中級剣技【次撃】」



 流れるような連撃で次の二体をほぼ同時に絶命させる。

 そして、更に残りの三体に流れを途切れさすことなく次の一撃を放つ。



「上級剣技【三連撃】」



 さらにスピードが上がりキメラはなすすべなく死を迎えた。

 あまりにも自然な動作に後ろから追いついてきた2人は驚きを隠せなかった。



「またキレが増した、剣の神玉の解放率が上がったの?」


「まぁな、クルスとの戦いで俺も成長できたわけだ」


「素晴らしい力です、是非ともその体を…グフ、グフフ」



 グレイヴは舐めまわすような視線でレイドを見て気持ちの悪い笑い声を上げた。

 その笑い声に2人は若干引きながら、更に奥に向かった。




 ◆




「レイド、少し敵が多すぎる」


「あぁ、確かに100近く殺してんのに何の反応もねぇ、それにこの道長すぎるぜ」



 レイドはキメラの死体の上に立ちながら【気配察知】を使用する。

 壁の向こう側に気配を見つけたレイドは壁を殴り穴をあけた。



「はぁ…もっと早く使ってればよかったな」


「魔獣や人間、魔族、そのほかの種族の死体、気味悪い部屋」


「変わっていませんね、ここは…」



 三人は壁の奥に合った部屋に入り周りを見る。

 そこには様々な種類の死体が液体につけられていた。



「チッ…胸糞悪ぃ、悪趣味だぜ」



 三人がさらに部屋の奥に進むとそこには改造された生物。

 実験に使われた様子が見られる人型のモノがあった。



「私がいなくなってから王都に指名手配されたのはこれが原因ですか」


「グレイヴ、さらにこの奥から神玉に似た力を感じるらしいんだが、心当たりあるか?」



 レイドの警戒心が爆発的に上がり少し低い声でグレイヴに聞く。

 グレイヴは近くに合った本を手に取り中身をみる。



「……おそらくこれでしょう」



 グレイヴはレイドの近くにより本の中身を見せる。

 そこには絵と文章がわかりやすく書かれていた。



「Power of God…」



 アニムスも本の中をのぞき最もわかりやすく、大きく書かれていた文字を読む。



「パ、パワー…なんだって?」


「Power of Godです。確か世渡人が伝えた言語の一つ「えいご」という言語ですね」


「ふーん、よくわかんねぇけど、どういう意味なんだ?」


「神の力…だね」



 レイドの質問にすぐにアニムスが答える。

 アニムスの言葉でレイドはさらに険しい顔になった。



「…グレイヴ、こいつらお前より進んでるらしいぞ」


「そのようですね、しかしやり方が気に食いません」



 グレイヴはそう言いながら本の一部の文章を指さした。

 その文章にレイドは目を疑った。



「人工的な神玉だと?」


『…おもしろそうなワードだね』



 レイドの呟きに心の中のロキが突然声をかけた。



(何か知っているのか?)


『いや、おもしろそうってだけ、でも随分と無茶するじゃないか』


(そもそも神玉を作るなんてできるのか?)


『できるわけないじゃん、神にできないのに』


(じゃあ奥から感じるのは本物か?)


『作れない…でも、とてつもない犠牲を払えば劣化版は作れるんじゃない、もちろん使用者もただじゃすまないけど』


(…犠牲ってのは)


『言わなくても分かるでしょ?』


(………)



 ロキとレイドの会話は沈黙で終わった。

 そして神に似た力を感じる部屋の奥へと向かった。



「ようこそ、そしてお久しぶりです」



 部屋の奥に入ると一礼して待っている白衣の男性が立っていた。

 その奥には檻があり、幼い子どもが何人もとじこまれていた。



「いまだに趣味の悪い実験をしているのですね、ナハレ殿」


「趣味の悪いとは心外ですね、美しく素晴らしい究極の存在の為ではありませんか」


「神の力に目を付けたのは流石ですが、やり方が美しくない、究極の存在は相思相愛で成り立つのです。あなたの一方的な愛には美学が足りない」


「……やはり私とあなたは決別していて正解でしたね」


「私もそう思います」



 ナハレとグレイヴが睨みあいながら言いあいをした。

 それが終わると同時に次はレイドに話しかけた。



「あなたの凄まじい力、本物持っていますよね?」


「その本物ってのはなんだか知らないが、神の力のことか?」


「そうです!知っているということは持っているのですね!持っているのですね!?」



 ナハレは瞳孔と目を大きく開きレイドに近寄る。

 レイドはそのナハレを手で引きはがし距離を無理やり取る。



「Oh~つれないですね、教えてくれないなら自分で確かめます」



 ナハレはそう言いながら横にあるボタンを押した。

 その瞬間、三人の床が開き、地下室に送られた。



「アニムス、グレイヴのことを頼む」


「わかった、上級闇魔法【闇雲】」



 アニムスが魔法で黒い雲を作りだし自分とグレイヴをそこに乗せ、ゆっくりと着陸した。

 レイドは何事もないかのように着地し、周りを見渡して状況把握をする。



「闘技場か…」


「はい、ここは昔から変わっていません。実験により作りだした生物同士を戦わせる場所です。実際に使ったことは無かったんですが発使用が自分とは」



 レイドとグレイヴがそんなことを言っていると目の前のドアから一人の男の子が出てきた。

 その男の子は白目をむき、以上という言葉が最も似合う様子だった。



「レイド、あの子は一体」


「人工的な神玉を無理やり埋め込まれている、その影響で自我や生物において大事な部分が欠如してしまっている」


「本に書かれていたことがもう実現しているとは…」


「アニムス、早く楽にしてやりたい、離れていろ」


「…わかった」



 アニムスは【闇雲】を使いグレイヴと共にレイドから離れた。

 その様子を確認したレイドは剣を取り出して戦闘態勢を取った。



「ウグゥゥ!」


「もういいぞ、早く来い」


「ウガァァァ!」



 獣のような叫び声を出しながら小さい体には似合わないほどの凄まじいスピードで攻撃を仕掛ける。



「俺の世界では幸せにしてやる、だから今は眠れ、戦術級剣技【一閃】」



 レイドが目にもとまらない速度で剣を抜き首を飛ばした。

 一瞬の出来事でその光景を見ていたナハレはなにが起きたかわかっていなかった。



「す、すばらしい!NO.18がまるで歯が立たないとは!すぅぅばらぁぁしぃぃぃ!あの体が欲しい!全てを捨てても欲しい!」



 ナハレは狂ったように叫びボタンを押しまくった。

 それと同時にレイドの目の前のドアが一気に開く。



「さぁ!NO.5~NO.17を同時に相手できますか!?」



 ナハレは自分の体を抱きしめてドアから現れた子供たちに指示を出す。

 子どもたちは指示に従い強力な魔法を同時にレイドに向け放った。



「【魔滅剣】」



 レイドはそんな魔法を意に介さずに子どもたちに一瞬で近寄った。

 そして一人ずつ一撃で死体に変えていった。



「グレェーイト!エクセレェーント!やはり有象無象ではだめですか!こちらも最高傑作で対抗してあげましょう!」



 ナハレが叫びながら再びボタンを押すと今までとは違い意識を保った4人の子供が出てきた。

 その子供たちは近くに転がっている死体とレイドを交互に見た。



「おいおい!失敗作だからって一人にやられるたぁ雑魚にも程があるだろ!」



 頬にNO.4と書かれている男子が眉間にしわを寄せ、死体を足で踏みながらそう言った。



「ちょっとNO.4、死体にそんなことしちゃダメだよ!」


「うっせぇNO.3黙ってろ!」


「NO.4よ、女子にその口のきき方はダメだぞ」


「あぁ?NO.2、お前から先に殺してやろうか?」



 NO.3と頬に書かれた女の子がNO.4を止めに行くとつばを吐くように応えた。

 その様子を見たNO.2と書かれた大柄の子が注意すると、NO.4がNO.2に近寄り威圧した。



「お前ら!いい加減にしろ!」



 その様子を後ろで見ていたNO.1と書かれた男子が低い声でそう言うとNO.4の動きが止まった。

 その後NO.4は舌打ちをしてNO.2から離れ、レイドを睨んだ。



「どこのどいつだが知らねぇが、いま俺は誰でもいいから殺してぇ気分なんだ!」


「よかったぜ」


「あぁ?」



 レイドはNO.4に近寄り笑いながらそう呟く。



「よかったって言ってんだよ、お前みたいな殺しても何も感じないような奴がいて」


「はっはっはっ!お前ギャグセンあるぜ、俺を殺せるなんて世迷言…口が裂けてもいってんじゃねぇ!」



 NO.4がレイドに鋭い一撃を放つ。

 だが、その攻撃はレイドには届かずに受け止められていた。



「くっ…!少しはやるじゃねぇか!上級拳技【重撃】」



 NO.4はつかまれたことを認識するや否や反対の手でさらに鋭く重い一撃をレイドに放った。

 しかし、その攻撃もレイドに簡単に止められてしまった。



「なっ…!?」


「その程度かよ、大したことねぇな」



 レイドがNO.4を蹴り飛ばすと壁まで吹き飛ばされ叩きつけられた。

 さらに、NO.4が体勢を立て直す前に追撃を放った。



「死ぬ前に教えてやるよ、【重撃】ってのはこういうのを言うんだぜ、上級拳技【重撃】」


「や、やめっ!」



 レイドの一撃がNO.4の体を貫いた。

 その拳を引抜き残りの子どもたちに目線を移動させる。



「残りの奴らも全員でかかってこい、安心しろ一撃で終わらしてやる」



 三人の子供は一斉にレイドに襲いかかった。

 NO.1とNO.2は近接でNO.3は魔法で攻撃を仕掛けた。



「戦術級剣技【瞬連斬】」



 レイドはNO.3の魔法を斬りながらNO.2の上半身と下半身を切断した。

 そしてその流れのままNO.1の頭を斬り飛ばし、NO.3の心臓に剣を差し込み一瞬で決着をつけた。



「…これで終わりか?」



 そうレイドが呟いた瞬間、最後のドアがゆっくりと空いた。

 そこからは白の髪で「NO. 」と書かれた少年が眠そうに出てきた。



「素晴らしい、素晴らしい力ですが!あなたであろうと0には絶対勝てません!私の最高の中の最高傑作0には勝てないのです!」



 ナハレはレイドと0を見ながらそう叫んだ。

【気配察知】でようやくナハレの場所を見つけたレイドは目を開け0のことを見る。



「お兄さんが今回の相手?」


「多分な」


「そう、僕早く寝たいんだ、だから……早く死んで?」



 0の異常なまでの殺気に気がつきレイドは距離を取った。

 レイドが先ほどまでいた場所は数秒後に爆発が起きた。



「あれ、避けられた」


「なんて殺気だ…今まで通りにはいかないってか」



 レイドは今までとは違う雰囲気に驚きながらも剣を構えた。

 0は避けられたことを不思議に思いながらもレイドにゆったりと近寄った。



「お兄さんは当たりの人なんだ、よかった、本気出せる…爆裂精霊魔法【超爆(ナハレプロ―ド)】」



 0の右手から放たれた小さい玉が少し移動すると闘技場の全てを爆発で包みこんだ。

 アニムスが爆発の瞬間に【魔法障壁】を張ったため二人は無傷だった。



「これで終わり、少し力出せて楽しかった」



 0はそう言って自分が出てきたドアのもとに歩き出そうとした瞬間、目の前にレイドが現れた。



「誰が終わりだって?戦術級剣技【牙狼剣】」


「まだ…爆裂精霊魔法【超爆(ナハレプロ―ド)】」



 まだ生きていたレイドに驚きながらも、次は至近距離で同じ魔法を放った。

 しかしその魔法はすぐに消え、レイドの攻撃が0を襲った。



「……切られた」



 レイドの攻撃によって0は大きな傷がつき出血したが、0は痛がることなく呟くだけだった。

 そんな0を見てレイドは驚きながらも殺すことなく追撃で気絶させた。



「…何でとどめを刺さなかったの?」


「……」


「この子にとって生きることはつらいはず、殺してあげるのがやさしさ」


「…わかってはいる、確かにこいつは触覚以外の五感を犠牲にあの力を得ている。しかし、こいつは…いや、俺の星の瞳はこいつを殺さないでと訴えかけていた」


「……レイドがいいなら、私はいいけど」



 アニムスはそう言いながら子どもたちが出てきたドアに魔法を放ち穴をあけた。

 そして振り返り「行こう」と声をかけてナハレのもとに三人で向かった。




 ◆




 レイド達が少し歩くとそこには笑顔で待っているナハレの姿があった。

 レイドが剣を抜こうとするがアニムスがそれを止めた。



「レイド、グレイヴに…」


「そうだな、グレイヴ!」


「はい」



 レイドがグレイヴを呼ぶとすぐに横に立つ。

 そしてレイドは指示を待っているグレイヴに指示を出した。



「俺らについてくるということはこの世の関係を断ち切ることだ、お前の過去を…殺せ、それで俺らの仲間だ」


「了解いたしました」



 グレイヴは迷うことなく返事をしてナハレの前に立った。

 ナハレは笑いながらボーっとどこかを見ている。



「全ての研究をこの短時間で否定されたあなたはもう正気の沙汰ではないでしょう。

 しかし最後に夢の欠片を見れたのはあなたにとって幸せでしょう」


「グヒュ、グヒュヒュヒュ!」


「昔から同じ夢を目指してきましたがここであなたは脱落です、後は私に託してください」


「グヒュヒュヒュ!」


「では、さようなら、ナハレ殿」



 グレイヴはそう言いながらポーチから取り出したナイフで心臓を一突きした。

 ナハレは口から血を噴き出しながら地面に倒れて行った。



「終わりました」


「グレイヴ、後悔していないんだな?俺らの旅は世界を敵に回すんだ、それでもついてくるのか?」


「レイド殿…今さらそれを聞くのは野暮ですよ」


「…そうか、そうだな」


「よろしく、グレイヴ」



 アニムスがそう言いながら手を差し出した。

 レイドもそれに続けて手を出した。



「こちらこそ、よろしくお願いします、レイド殿、アニムス殿」



 グレイヴは差し出された手を握り頭を下げた。

 そして三人は新たな神玉を探しに向かった。

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