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探偵シリーズ ~ 大怪盗の夢 ~  作者: 土井淳
第四章 ~ 呪いの絵画 ~
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調査ファイル 051 - EX - [Un-Cleard ~ Chimera Side ~/~ Cerberus Side ~]

- Chimera Side -


電話が鳴りだした。

それは着信音ではなく、マナーモードによるバイブレータの音。

鈍く鳴るそれに気付き、電話に出る人物が1人。


「―――俺だ」


男の名は『北上 和宏』、北上建設社長兼、極悪連合『キマイラ』のリーダーでもある。


「・・・そうか」


北上は探偵事務所を出て会社へ戻る道中だった。

リムジンタイプの車の後部座席、踏ん反り返りながら応答する。

相手は誰なのだろうか。


「ってことは、絵画の噂は本当だったわけか。

ハッ!嘘なんかつきやがって」


北上は黒川レイの報告が嘘だと知らされた。

一体誰が?

絵画の情報を知っているのは、絵画の近くにいた人物。

美術館にいた人物の中に―――




「まあいい、とりあえずお前はそのまま行動を続けろ。

気付かれんなよ、スパイ殿」




―――スパイ。

レイの周りに、知人の皮を被ったスパイがいたということになる。

それは現在進行形で、彼らを監視している。

当然、レイたちはそのことを知らない。


北上はそれを思い浮かべて、悪意に満ちた笑みを浮かべる。

そして静かに、携帯を閉じた。


北上を乗せた車は、間も無く会社へと着こうとしていた。







- Cerberus Side -


「そろそろ動き出すな・・・」


美術館付近でレイたちの前から姿を消したレオ。

彼もまた水面下で暗躍している影を観察していた。


「・・・聞こえるか、お前ら」


耳に当てていたイヤーマイクに話しかける。

口調からして、それは1人ではないようだ。


「奴らが動き始めてきた。

我々も準備が整い次第、行動を開始する」


するとイヤーモニターから、多数の『了解』という言葉が流れてくる。

『ケルベロス』という組織は伊達ではないのだろう、冷静さに含まれている残忍性と密かな恐怖が言葉に散りばめられている。


「Xデーはそう遠くない。

各自、銃器の用意は早急に行え、以上だ」


再び『了解』の声が響く。

Xデーとは一体何なのか。

多数の銃器を用いようとするレオの目的は何なのか・・・


レオが見上げた空には、蒼い月が浮かんでいた。




To Be Continued...


※本作品はフィクションです。実際の個人・団体・地名・事件等とは一切関係ありません。

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