表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/22

昨日の夢 今日の仕事

初投稿です。手探り感満載ですが、頑張ってみようと思います。

物事の描写って、想像以上に難しいんですね…。




「パパ~」


ペチペチ顔を叩かれる。1歳5ヶ月になる次女だ。相変わらず早いな。


「おはよう、ふーちゃん」


目を擦りながら声をかける。にっこりと笑顔を向けてくれた。この子は寝起き良いんだよな。

一度大きく身体を伸ばし、時計を確認する。朝の5時45分。日差しがカーテンから漏れ出している。うん、今日もいい天気だ。

隣を見る。ふーちゃんがニコニコ笑ってる。上の子はまだ寝てるようだ。嫁さんの姿はない。朝食作りにいったかな。

さすがにまだ寝室から出るには早い。少しふーちゃんと遊ぼう。今日の出勤は10時だったな。正直まだ眠いがしょうがない。


「ふーちゃん」


「はい!」


手をあげてちゃんと返事をする娘が可愛くて、くすぐってみる。きゃっきゃと笑いながら転がり回る。うん、かわいい。

30分ほど親子のコミュニケーションをとっていると


「朝だよー起きろー」


声をかけながらパタパタと嫁さんが部屋に入ってくる。エプロン姿の嫁さんは、お腹が大きく膨らんでいる。七月に第3子が誕生予定だ。上の二人の子の時に比べてお腹が大きくなるのが早い。前にお腹が出てくるのは男の子、と聞いたことがある。そうなら良いな。三姉妹もいいけど、男の子一人くらい欲しいよな。


「おはよう、ナオ」


「おはよう、よーちゃん。ふーちゃんもおはよー!」


挨拶をする。ふーちゃんもニコニコとママに駆け寄る。ふーちゃんを抱っこしたまま


「アオちゃん、起きてー」


俺らに続いて上の子も起こしにかかる。この子は寝起きが悪いんだよな。寝起きはいつも機嫌が悪い。機嫌がいいのは保育園がお休みの休日のみだ。なぜ休みの日は機嫌良く早起きするのか、謎である。


「ん~」


眠そうに長女が起きる。


「おはよう、アオちゃん」


声をかける。4歳5ヶ月になる長女だ。


「アオちゃんまだ眠い~」


布団に潜り込もうとするのを嫁さんが止めている。ふーちゃんが喜びながらアオちゃんを叩いてる。うん、いつもの朝だ。


なんやかんや朝の身支度を整え、みんなで朝食。


「そういや、変な夢を見たなぁ」


ふーちゃんのご飯の手伝いをしながら、夢の事を話す。


「変な夢だね、確かに」


嫁さんが笑いながら感想を伝えてくれる。


「まるで神様みたいだね」


「パパ、神様なの?」


アオちゃんがキラキラした目でこちらを見ている。


「パパはアオちゃんとふーちゃんのパパだよ。神様なんて偉いひとじゃないよ」


ポンポンと長女の頭を優しく叩きながら笑って答える。



さて、子供たちを保育園に送り届けたあと、出勤だ。


仕事は何かというと、タクシードライバーである。以前の仕事を辞め、まだ一年にもならない新人だが。

この業界、想像以上にシビアである。給料は完全歩合制。頑張った分だけ多くなる、と言えば聞こえはいいが地方の、ましてや経験年数一年未満の新人はまだ要領も掴めない。まあ、自分の覚えが悪いだけかもしれないが…。

出勤し、まずは車のチェックだ。これは毎回必ず実施する。エンジンルームのチェック、オイルチェック、バッテリーチェック、タイヤの空気圧、傷の有無などエトセトラ…。

点呼が終わったらあとは自由!フリーで市内を走り回るもよし登録されている待機場所で客待ちしてもよし。タクシーの注文の電話があった際はその場所に一番近いタクシーに無線が入る。基本的に。

なぜ「基本的に」と記述したかと言えば、そうでない場合もあるからだ。お客様の要望で「女性ドライバー限定」や「タバコを吸わないドライバー限定」「ドライバー指名」などがあるからだ。

あとは、配車センターの職員さんの気分で、遠くても配車がかかることもあるとかないとか…。


基本、午前中は病院などへの通院の移動にご年配のかたが使うことが多い。あとは買い物の主婦とか。朝イチだと出勤で使うかたもいるようだが、数は限られている。

どれだけこの注文を取れるかで売り上げが決まる。フリーで乗せられるのはほとんど飲みの帰りぐらいだしね。

ベテランさんなんかはだいたいどのタイミングでどこにいれば注文が入るかわかるようだが、まだそこまでに達していない新人は試行錯誤を続けるしかない。上手くいくこともあれば、何時間も空車のまま走ることだってある。ちなみに、今日は上手くいかなかった…。


ガックリと肩を落としながら帰宅すると深夜にも関わらず上の子と嫁さんが起きてた。


「どうしたの?」


声かけると嫁さんが眠そうに


「アオちゃんが怖い夢見たって起きちゃった」


とのこと。子供の頃ってそういうことあるよね。


風呂に入って寝室にいくと子供たちに挟まれながら嫁さんも寝ていた。全員の頭を撫でた後、布団に潜り込む。ん~、今日も疲れた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ