戦場(いくさば)を去る
時刻は午後四時十分過ぎ。大学の校門から出たところで立ち止まり、ふと空を見上げた。
どんよりとした暗い空。星一つ見えないこの空に、白い息が火葬場の煙のように昇っていく。
刺すような冷たさを纏った風がコートの裾に入り込み、体の表面を一気に駆け上る。冬がもたらした不意打ちに思わず身震いすると同時に、突如実感が湧いた。
あぁ、やっと終わったのだ、と。
叫びながら走り出したい衝動を抑えながら、二日間に渡って繰り広げられた激戦の地をあとにした。
時刻は午後四時十分過ぎ。大学の校門から出たところで立ち止まり、ふと空を見上げた。
どんよりとした暗い空。星一つ見えないこの空に、白い息が火葬場の煙のように昇っていく。
刺すような冷たさを纏った風がコートの裾に入り込み、体の表面を一気に駆け上る。冬がもたらした不意打ちに思わず身震いすると同時に、突如実感が湧いた。
あぁ、やっと終わったのだ、と。
叫びながら走り出したい衝動を抑えながら、二日間に渡って繰り広げられた激戦の地をあとにした。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。