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一人ぼっちな私と君。  作者: 稀燕
彼女、色づく世界
14/16

今、一時の休息を(side:you)

前編。






【 代羽くんへ、風邪を引いたので

学校はお休みしますと先生に言っておいて下さい。 】






「で、なんでボクを頼ろうと思わなかったの?」

「…ごめんなさい…」



灯翠さんと付き合ってから


朝一番に楽しみにしてる一緒に登校が


今日出来なかった事にイヤな予感がしてメールしてみたら


案の定、先のメールが返って来た。



それを貰ったボクは学校にすぐに電話をして


事情を説明した。


そのついでに看病もしたいのでボクも休みますと言って


受諾された時は耳を疑ったけど。



寛容過ぎやしないか、大丈夫かうちの学校は。




「37.8…か、結構高いね」

「うぅ…面目ありません…」

「謝らなくていいの、灯翠さんは治す事だけ考えてて」

「はい…」



行きがけに買った冷えピタを貼ったお陰か


先程よりかは大分ましな顔色になったようだった。


でも治った訳じゃない、…まだ安心は出来ない。



「…あぁそうだ、灯翠さんまだご飯食べてないんじゃない?」

「そうですね…、そういえばまだでした…」



目覚めてから起き上がれない程の熱だ。


きっとまだだろうとは思っていたけど…。



「これじゃ普通の食事は無理だね、おかゆにしよう」

「おかゆ…ですか、それなら食べれそう…ですけど…」

「起きないでね?ボクが作るから」

「ッ!?」



瞬間、彼女の顔が熱に混じった赤色に染まった。


でももうこれは熱とかじゃないレベルだよね?


自惚れていいのならこれは彼女の照れかもしれない。


…最上級のね。



「今の灯翠さんが作れる訳ないでしょ?」

「う、そう…ですけど…っ」



いつも自分が家事等をやってる側だから


やられてる事に慣れていないんだろうね。


これは良い機会かもしれない。



「たまにはボクに甘えてよ、灯翠さん」

「あ、甘え…?」

「そうだよ」



いくら過去を乗り越えたといっても


今までしてきた事、思ってきた事が無くなる訳じゃない。


今までは…自分のせいだ、って


…だからこれは自分がやらなければいけない、って。


彼女はそう思ってしてきたハズだ。


今はいくらか手伝わせてもらえるようにはなってきたけど。


でも今でも一人でなんでもやってしまうクセは直ってない。


…いや違うな、気付いてない程


当たり前になってしまったんだ。


でも


でも、これから違うんだよ?



「ね、頼ってよ…ボクを」

「…!」

「一人じゃなくなったんだからさ、もっと近くで…支えたいんだ」

「あ…、う…」

「お願いだよ…」


「“灯翠”」


「…………!!!!」



ぷすん



「あ…」

「……」




あ。


あー…やりすぎちゃったなぁ。


耳元で名前を呼び捨てにして呼んだら


オーバーヒートしたみたいに


気を失っちゃった…。



うん、次から自重しよう…。




…とりあえず、おかゆでもちゃっちゃと作っちゃおう。





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