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満載グリム童話・昔話集:その重みに耐えかねて  作者: イグアナ


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不浄の雨と毛深き守護者 〜The Dung-Slinging Fortress Rapunze-Panzee〜

かつて、二百万人のヘンゼルたちが森の入り口で足を止めた、あの忌まわしき塔がありました。

 その塔こそ、「十万匹の長毛チンパンジー」が立てこもる、通称「ラプンツェ・パンジー要塞」です。

 塔の頂には、魔女の代わりに一匹の「長老チンパンジー」が座していました。

 彼は、かつて救出に来た王子の顔面に「不浄のつぶて」を叩き込み、空中分解させた英雄です。

 要塞の守備力は、十万匹の猿が二十一メートルの剛毛を編み上げて作った「生体防壁」と、その毛髪に蓄積された数年分の「乾燥弾薬(糞)」によって、難攻不落を誇っていました。

 そこへ、地響きと共に「二五九センチの白雪姫」と「二四二センチの赤ずきん」が率いる、筋肉女子軍団が到着しました。

「あの汚い塔を更地にして、私たちのトレーニングセンターを建てるわよ!」

 白雪姫が叫び、丸太のような腕を振り上げた、その瞬間でした。

 塔の窓から「ウホォォォッ!」という咆哮が響き渡り、空が茶色く染まりました。

 十万匹の猿が一斉に放った「時速百五十キロを超える不浄の弾幕」です。

 それはかつて、「十一人のただのおっさん」を窒息させた深海の圧力をも凌ぐ、圧倒的な質量の奔流でした。

 しかし、白雪姫たちは動じません。

 彼女たちは、「一千万人の精密法師」が鍛え上げた〇・九一五二五六三二二一五法師謹製の「超精密・筋肉ガード」を展開。飛来する礫を、大胸筋の弾力だけで次々に弾き飛ばしていきます。

「あら、良いプロテインの香りがするじゃない」

 白雪姫は、飛来する弾丸を「空中でキャッチして握りつぶし、その肥料成分を肌から吸収する」という、謎の筋肉技法を披露しました。

 要塞側も負けてはいません。

 十万匹の猿は、自分たちの長い髪をムチのように使い、「二〇〇万人のヘンゼル」が踏み固めたパンの道路から岩を剥ぎ取って、さらなる重質量攻撃を開始しました。

 こうして、森の奥深くで「筋肉の絶対防御」と「不浄の飽和攻撃」による、世界を粉砕しかねない消耗戦が始まったのです。

 その激戦の火の粉(と糞)は、はるか彼方の浜辺でバルクアップに励む「超・浦島」の鼻先まで届いていました。


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