落下する金塊と一〇〇万%の強欲 〜182cm The Star Gold-Digger〜
むかしむかし、あるところに、着ている服すら脱ぎ捨てて他人に与えてしまうほど、心が「空っぽ」な女の子がいました。
けれど、彼女が服を与えたのは慈悲からではありません。自分という「超高密度な質量体」を軽量化し、宇宙から降り注ぐ「あるもの」を一点に集中させるための、精密な物理計算の結果でした。
彼女の名前は「星の銀貨」……ではなく、自らの身長を正確に「一八二・〇〇〇〇〇〇〇〇センチメートル」へと固定し、体重を「七七七・七七七七七七七七キログラム」まで圧縮した、「星の金塊」と呼ばれる少女でした。
一八二センチという、このカオスバースでは中量級ながらも、その内部密度は中性子星のごとく凝縮されていました。
彼女が全裸で荒野に立ち、天に向かって「もっと、もっとよ!」と叫んだ瞬間、その一八二センチの垂直線が強大な重力源となり、空に輝く星々の軌道を捻じ曲げ、落下させ始めました。
落ちてきたのは美しい銀貨などではありません。
それは、大気圏との摩擦で赤熱し、一塊の質量が「十トン」を超える、純度九九・九九%の巨大な「金塊の隕石」でした。
「あら、いい重りね。私の一八二センチのリーチに丁度いいわ」
少女は、音速で降り注ぐ十トンの金塊を、一八二センチの長い手足で次々にキャッチ。
その着弾の衝撃波は、足元で「寸vsインチ」の単位戦争を繰り広げていた「二千万人の微細軍勢」を、一瞬でプラズマの彼方へと消し飛ばしました。
さらに、積み上がった金塊の総質量は、ついに「二百万人のヘンゼル」が一生懸命に踏み固めたパンの道路を、地殻ごと陥没させました。
地割れからは、地下で「高圧酸素ルーム」を運営していた「十万人の乙姫」たちの悲鳴と共に、超高圧の海水が間欠泉となって噴き出します。
そこへ、街を食い尽くし、熱帯雨林のような湿気を撒き散らしながら進軍してきた「百万匹のマッチ売りゴリラ」たちが、金塊の輝きに釣られて乱入してきました。
彼らは親指姫たちのハッキングによって「優雅なバレエ」を踊らされながらも、その暴食の本能で金塊を咀嚼しようと手を伸ばします。
しかし、一八二センチの少女は、長い脚を鞭のようにしならせ、金塊を一撃で蹴り飛ばしました。
「私の資産に触れる者は、一〇〇万%の利息(質量)を付けて返してあげるわ!」
時速三万キロで放たれた金塊の弾丸は、踊り狂うマッチ売りゴリラたちの群れを貫通し、その余波で「二五九センチの白雪姫」が更地にした「ラプンツェ・パンジー要塞」の跡地に、直径五百メートルの黄金のクレーターを作り上げました。
一八二センチの「星の金塊」は、黄金に輝く地獄の中心で、さらなる星を呼び寄せるために、次の叫びを上げる準備をしていました。




