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前世の記憶を持つ辺境伯爵令嬢は加護持ちの大聖女である事を隠し、王太子殿下から婚約破棄された後に隣国の幼馴染の王太子の元へ嫁ぎます。  作者: 榊原 レンガ


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アディナが帝都に乗り込み皇帝の命を救う。

この作品を選んで、お読で頂きありがとうございます。

この物語はフェイクションです。


物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。

 私はリディアス伯爵の屋敷を元皇子であるリディアス伯爵と皇女の二人とサンディと共に帝都に向い、途中で倒れた皇帝の容態をレイティナに質問する。


「あっ、そう言えばレイティナ様、突然倒れたと言う皇帝の容態って、どんな感じなの」


「えっ、お父様ですか、原因不明だそうです。ただ毒によるものではないという事だけは調べてたので確認してます」


「ふぅ~ん、呪の類の可能性はどうなの」


「う~ん、身体には呪いの類の呪文とかは見つかっては居りませんが、否定は出来ないそうですが、あいにく解呪できる魔術師は居ませんね」


「あれ、聖属性の魔法を使える魔術師とかは居ないのかしら」


「う~ん、回復魔法を使える魔術師は居ますけど、聖属性の魔術師は居たかしら、回復魔法を使う魔術師は確か水属性だったと思いますが」


「ふぅ~ん、先に皇帝の容態を見てみましょうか、上手くいけば回復できるかもしれないし、出来る事なら皇帝に裁いて貰った方が良いからね」


「そうですか、確かにお父様が回復して下されば私達も嬉しいですからね、私達姉妹は皇妃様に嫌われてましたが、お父様には可愛がって貰ってましたから」


「でも、そうなるとレイティナの希望が叶わなくなるかもよ」


「そうなったら皇城を出てアディナ様の所に逃げ込みます」


「いやいや、そんな事をされたら国家間問題になるから、説得する方向でお願いね、まぁ、私も出来る限りの協力はするからね」


「うふふ、アディナ様の協力に期待させて貰います」


「はぁ~、その時は頑張らせて貰います。あっ、アディラナ様、先に皇帝陛下の寝床しんしょうへ行きますから案内をよろしくね」


「えっ、お父様のですか、はい、分かりました。どうなさるのですか」

アディラナはアディナがお父様の寝床に行くと言われて疑問に思う。


「うん、一応だけど私ね聖属性の魔法が使えるから、治せたらいいかなと思ってね、だから見させて貰うのよ」


「まぁ、それは試す価値がありますわね、なら忍び込みましょう」


「うん、まぁ、いざとなったら力技で行くけどね」


「アディ、出来れば穏便に頼むよ、やり過ぎないように」

サンディはアディがまた力技でと言ったので釘を刺す。


「アハハ、善処しますです。はい」

私はサンディに釘を刺されて思わず笑って誤魔化す。


 2時間程でやっと帝都の入場門に辿り着くと門は閉まっており、門番も外には居らず私達は門の前で思わず立ち往生するハメに合う。


「あれ、門が閉まってるけど、こんな事ってあるの」

私は昼間なのに門が閉まる事があるのかレイティナに確認する。


「う~ん、聞いた事がないですわね、何か流行病が流行したのでしょうか、その暮らしか無いと思いますが」

レイティナはまさか流行病でも流行っているのと心配する。


「そうよね、お兄様も流行病だと思いますか」


「う~ん、それしか思い浮かばないな、あとは余程の緊急事態があったかだな」


「うん、チョッと待ってね、サーチ・・・やはり門の傍に人の気配がないわね、ならば力技で行きますか」

私は門の周辺に人がいるのかどうかを索敵すると門の傍に人の気配がなかった。


 私はシルビから飛び降りて、小さい扉の方へ行き魔法で鍵を開けると、一旦シルビとルティから降りて扉から皆で入り、全員が入ると扉の鍵を魔法で掛ける。


それからまたシルビとルティの背に乗ってインジブル魔法で姿を見えなくして、シルビ達にゆっくりと街の中を走って貰いながら見ると街には民達の姿が見られなかった。


ただサーチ魔法で確認すると家の中に民達が居る事は確認できたのと、寝込んでいる風ではなかったので一安心する。


「どうやら物資不足が深刻みたいね、家の中で身を寄せ合って寒さを凌いでいるみたいね」


「そうですか、一刻も早くバカ皇子を始末しなければダメね」

レイティナはロクデナシの皇子を兄とは考えた事がないので、どうでもいい相手である。


 王城も城門も締まっていて門番の衛兵すら居らず静まり返っており、アディナは帝都の門の時と同じ様に城門の周辺をサーチで気配を探るもやはり誰も居なかった。


魔法で扉を開けで全員が城門の中に入ると、アディナがサーチ魔法を使い続けて人の気配を探りながら城の玄関も鍵が掛かり、人の気配がないので魔法で開けて城の中に入る。


 そのまま人の気配をサーチ魔法で探りながら数人の使用人が働いている様であるが、ただ城内なのにヒンヤリと寒さの厳しいさを感じて息を吐くと真っ白な息になる。


1階から階段を上がり、衛兵も殆んど居らず何事もなく皇族のプライベートエリアの最上階の6階へくると、この階だけは暖房がは効いている様で何人か使用人が忙しなく働いていた。


 途中にリビングルームとダイニングルームに盗聴用の魔道具を仕掛けて置いて、二人の皇子と皇妃は留守の様なので出来る限り証拠が欲しいので念為に仕掛けて回った。


 インジブル魔法で皆の姿が見えなくして、気配もけして皇帝の寝床の前に着くと衛兵が二人警備をしていたので結界魔法で顔の周辺を覆い酸欠状態になるのを待つ。


衛兵は酸素不足になって意識が無くなり倒れそうになったのを結界魔法で身体を支えて、警護をしている振りをさせてから皇帝の部屋の前に来て部屋の中には誰も居ない事を確認した。


 部屋の中には陛下の反応だけで他に誰も居ない事を確認してから部屋の中に入り鍵を掛けて、直ぐに防音結界を張ってインジブル魔法を解いた。


私は部屋の中が冷え切っていたので、アイテムボックスから薪を出して暖炉に蒔きを入れて火を点けて部屋の中を暖める。


 ベッドの上で寝ている皇帝イズラハムは痩せこけて、かなり危険な状態なのに傍に誰も居ないのも不自然だと感じたけどレイティナが皇帝の傍へ行き左手を握りしめる。


私は皇帝の傍に行き鑑定魔法で見てみるとやはり呪の類であり、かなり念入りに隠蔽されているのが確認できたので、これほど念入りで切るのは傍に居れる者だけだと判断して間違いなく皇妃の仕業だなと確信をした。


私は直ぐに皇帝に解呪の魔法ディスペルを掛けてると無事に解呪が出来たので、次に回復魔法を掛けると何んとか呼吸が安定してくれた。


「ふぅ~、何んとか危機的状況は回避したわね、レイティナ様、皇帝が目か覚めたらこの水を飲ませてね、起きた時に喉が渇いていると思うからね」


「はい、あがとう、アディナ様」


「いいえ、大した事は無いわよ、それでは皇帝が起きた時の為な簡単なスープを作るわね」

私は寝室の中にあった机の上に魔導コンロをアイテムボックスから出して置く。


 魔導コンロの上に鍋を置いて魔法で水を入れて魔導コンロに火を点けて鍋の中の水を暖めるながら乾燥昆布を入れて出汁をとる。


それから芋と人参とキャベツと魔物肉を細かく切り、鍋の中の水から湯煙が立つと昆布を取り出して、細かく切った野菜類と魔物肉を鍋の中に入れて塩と醤油を少々いれて味付けをしていく。


 鍋の中の野菜類が柔らかくなってきたところで、最後にもう一度確認して塩と胡椒とで微調整して完成すると一旦アイテムボックスに中に仕舞う。


「どう、まだ気が付かないかしら」


「うん、そうね、倒れてもう二月くらい経つのかしらね、こんなに痩せてしまって大丈夫なのかしら」

アディラナは父の顔を見て少し寂し気に感じていた。


「多分だけど、呪を掛けたのは皇妃だと思う、かなり念入り呪文を隠蔽していたから、そんな事が出来るのは傍に居れる者だけよ、まぁ、確証はないけどね」


「うっ、うん、はぁ、うん、レイティナか」


「お父様、気が付かれたのですね、お父様、水です。少しでも良いですから飲んで頂きますか」

レティナは皇帝の背を少しだけ起こして水を飲ませて上げる。


「あぁ、すまんな、う~ん、水が上手いな」

皇帝イズラハムはレイティナにかすれた小さい声で感想を話す。


「すいませんがチョッと失礼しますね」

私は皇帝の左手の脈を測り、念のためにも一度回復魔法を掛ける。


もう一度回復魔法を掛けると皇帝の顔の血色も良くなり、身体も多少は動くようになったので、私が作った特性スープをレイティナに頼み皇帝に食べさせて貰った。

お読み頂きありがとうございます。

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