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前世の記憶を持つ辺境伯爵令嬢は加護持ちの大聖女である事を隠し、王太子殿下から婚約破棄された後に隣国の幼馴染の王太子の元へ嫁ぎます。  作者: 榊原 レンガ


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前日に卒業式を終えて、いよいよ卒業記念パーティーの当日を迎える。

この作品を選んで、お読で頂き、ありがとうございます。

この物語はフェイクションです。


物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。

 私は運命の卒業記念パーティーの前日に行われた卒業式へ参加し総代として壇上へ立ち謝辞を行ない、卒業生代表として卒業証書を学園長から受け取り、それから席に戻り学園長の祝辞を聞いて無事に終わり直ぐに別邸へ帰った。


 私はエドモンド殿下とは会わずに卒業式の間も恋人の聖女エリアナと席が隣同士で座り行動を共にし、私が壇上で謝辞を読んでいる時も見向きすらする事はなかった。


 私が別邸へ戻ると屋敷内は閑散としていて執事のイズスンが王都の取引のある商会へ不要な家具などの売却手続きを済ませて、後日には引き払う事が決まった。


「イズスン、大方の家具類の売却は済んだの」


「はい、お嬢様、後は明日で全てが片付きます」


「うふふ、ご苦労様、明日には故郷へ帰れますわね」


「はい、楽しみにしてます。お嬢様は大丈夫なのですか、あれと婚約破棄される見通しの様でありますが」


「そうね、やっと明日で自由の身になれるわ、だいたいあれとの婚約事態に無理があったのよ現国王様には失望するわね何が仲良くさせるから、もう暫く辛抱してくれよねバカじゃないの」


王城へ王妃教育を受ける為に行っていたけど、たまに国王から呼ばれて行くと口癖の様にエドモンドに申し渡して仲良くさせるからとよく云われていたので吐き捨てるかのようにイズスンにぼやく。


「お嬢様、お客様ですが御通ししてもよろしいですか、サンディ殿下で御座いますが」


「サンディ殿下が、分かったわ、直ぐに応接室へお通ししてお茶菓子もお願いね」

私は急いでリビングから出て自室に戻り制服を脱ぎドレスに着替えて、直ぐに応接室へ向かう。


「ふぅ~」


コンコン


「お待たせ致しました。サンディ殿下、お久しぶりです」

私はノックして応接室のドアを開けて中に入り、綺麗にカーテシーをとり幼馴染のサンディ殿下に挨拶をする。


「久しぶりだね、アディ、一段と美しくなって綺麗だよ」


「うふふ、サンディ殿下こそ、素敵になられて見惚れてしまうわ」


「そうか、あのね、明日なんだけどアディは例のアホからエスコートされる予定があるのか」


「ううん、無いわよ、だから一人で出向く心算よ、従弟に頼むと迷惑かけそうだから」


「そうか、なら俺がアディのエスコートさせて貰うよ、父の名代で卒業記念パーティーに参加することになっているからね」


「あ~、昨年まで宰相様が陛下の名代で来てたけど、今年からサンディが名代なのね、お願いするわ、サンディが隣にいてくれれば心強いわ」


「あぁ、だけど今回が最後かもね、アディが婚約破棄されたら、この国との交易もなくなると思うよ交易する理由がなくなるからね」


「そうね、私の家と領もサンディの国へ帰属することになるし、私もここには二度と来る事は無いでしょうね」


「まぁ、その時はお互いに昔みたいに一緒に居ようよ、アディ」


「うふふ、それじゃ、私達が結婚するみたいじゃない」


「それでも良いよ王太子妃の席がまだ空いているからね、そこへアディが座れば良いよ、ギブソン叔父上もその心算だしね」


「えっ、そうなの、まぁ、サンディとなら私も好いけど、でもそれは事が済んでからにしましょうね」


「そうだね、焦る事でもないからな、俺もそうなる事を望んでいるよアディ」


私もサンディも幼い頃から交流があり、幼い頃のサンディが領に頻繁に遊びに来ていたので一緒に遊んだりして気が合い結婚の約束を交わすくらい仲が良くて、エドモンド殿下との婚約がなければサンディと婚約していたと思う。


「うふふ、嬉しいわ」


「アディは、この国の王妃教育を受けているから、直ぐにでも俺の所へ嫁げるしね、この国の王妃教育は割りと質が高いから助かるよ」


「まぁ、私もお父様に言われて真面目に受けていたけど、アレは不思議に思っていたらしいわよ」


「アハハ、まさかアディが隣国の王家に嫁ぐ為に真面目に王妃教育を受けているとは想像もしてないと思うけど残念な奴だよ」


それから半時程二人で想い出話を交してから、サンディは国賓として宿泊予定の迎賓館に泊まることになっている。


 サンディはその晩にこの国の陛下と会食をして交易などの話を勧めていたけど、サンディとしては陛下とのやり取りを適当に交し、アディとの婚約が破断したら交易の話はご破算にする気であった。


明日の学園の卒業記念パーティーの後、もう一度会談をして交易の関税に関する書類に調印する手筈を一応整えたけど、その機会はないと踏んでいた。


 朝を迎えて私は学園の卒業記念パーティーに参加する為にドレスに着替えてメイクをしていると、サンディがエスコートする為に別館へ訪れた。


「サンディ殿下、応接室へご案内致します。お嬢様は只今身支度を整えておりますので、もう暫くお待ちください」

執事のイズスンがサンディ殿下を満面の笑顔で出迎えて応接室へ案内する。


「うん、分かったよ、綺麗に着飾ったアディをエスコートできる日が来るなんて、俺も嬉しいからいくらでも待つよ」

サンディも満面の笑顔で執事のイズスンに答えて執事のイズスンに案内されて応接室へ向かう。


 私も真新しいドレスに着飾りメイクを整え、飾りなどの装飾品を身に着けて綺麗に着飾ってサンディが待つ応接室へ向かう。


「お早うございます。サンディ殿下、大変お待たせしてしまい申し訳ございません」

私は応接室に入ると、サンディに向けて華麗にカーテシーをきめて挨拶をする。


「お早う、アディ、凄く綺麗だよ今すぐにでも母国へ連れ帰りたい気持ちだよ、この国の奴らに見せるのがもったいないくらいだよ」


「もう、サンディ殿下ったら大袈裟よ、でも褒めてくれて嬉しいわ」


「あぁ、それで俺の護衛騎士達をここで休ませて貰うよ、例の件が行われたら直ぐにでもアディ達と一緒に王都を立つからね」


「はい、畏まりましたわ、それじゃサンディ殿下、エスコートをお願い致しますわ」


「あぁ、こちらこそアディのエスコートが出来て光栄だよ」


それから私とサンディはサンディの馬車に乗り、国王と他の王族も参列する卒業記念パーティーが行われる学園の舞踏会の会場へ向かう。

お読み頂きありがとうございます。

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