ディアント王家の仕来りをお義姉様に習う。
この作品を選んで、お読で頂きありがとうございます。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
私はお父様に言われてディアント王家の仕来りをまったく知らない事に気付き、晩御飯の時にエブリナお義姉様にお願いして、明日からディアント王家の仕来りを教えて欲しいと頼んだ。
「お義姉様、お願いがあります。私に明日からディアント王家の仕来りを教えてください」
「えっ、仕来り?う~ん、そう言われてもピンとこないのよ習慣になって生活してたから、どこからが仕来りなのか・・・因みにアズラン王家の仕来りは習ったのよね」
エブリナは実家の仕来りとを教えて欲しいとアディに言われてもピンとこず悩んでしまった。
「はい、教えて頂きましたが、それが何か」
「うん、アズラン王家から学んだ仕来りを列挙してくれるかな、それを見て違う所を教えた方が確実だと思うだけど、それではダメかな」
「あ~、そうですか、分かりました。それではあちらの王家のマナー本とかでも良いですか、それで学ばされたものですから」
「マナー本ね、それで良いと思うわ、でもアディには私が教えた躾を身に着けているから大丈夫だと思うわよ、ただ王家の儀式に関しては弟のサンディだけで私は嫁ぐ身だから教わってないわよ」
「なるほど、その辺はサンディ殿下に聞いてみます。ただマナー的な事はまったく知識が無いよりもマシだと思いますのでお願いします」
「うん、私の知る限りの事は教えるわ、アディに恥を掛けさせる訳にはいかないもの」
「それとお姉様、ディアラナ公爵令嬢の事はご存知ですか」
「うん、知っているわよ、勝気な性格だけどね、一応本人ではなく父親のディスアント公爵がサンディの筆頭の婚約者候補と嘯いていたけどね」
「実際にディアラナ公爵令嬢は王太子妃の地位を欲してたと思いますか」
「う~ん、それはどうかな、私には分からないわね、サンディとは一応は幼馴染ではあるけど積極的にサンディに絡んでくる事はなかったと思うけど」
「うっん、一応言っておくがディスアント公爵家とは縁戚関係だぞ、現公爵の祖母は家から嫁いでいるからな、その事は公爵本人も知っているはずだし、家から過去に3人ほど公爵家に嫁いでいるな」
「そうなんですか、それは初耳です。だからディアラナ公爵令嬢の魔法属性が聖属性なのね納得出来ましたわ、まぁ、アディ程ではないけどそこそこの使い手なのよね」
「ところでモモちゃんとスカイはお姉様とも馴染んでいるみたいですね」
「うっふふ、そうなのよ、モモちゃんがね何故かサディスに興味があるみたいでね、突然ねベビー服を作ってくれたのよ驚いちゃったわ」
「まぁ、それは凄いわね、どうしてかしら」
「キュイー、キュイー」【可愛いから、守って上げたい】
「あ~、モモちゃんが自分達よりか弱いからね、可愛いから守って上げたいですって、モモちゃんもスカイもこれからはお母様とお姉様の元で頑張るのよ、いいかな」
私は従魔契約をお母様とお姉様にする様にモモちゃんとスカイにお願いする。
「キュイー、キュイー」【分かりました】
「キューイ、キューイ」【うん、分かった】
モモちゃんとスカイはお母様とお姉様の二人と従魔契約を結ぶ。
「お母様、お姉様、モモちゃんとスカイに魔力提供をお願いします。別に特に何する訳でもないですけど自動的に少量の魔力を提供する感じですけどね」
「ありがとう、アディ、これでアディが嫁いで家を出てもモモちゃんとスカイは家に入れるのね、感謝するわ」
ユリシアはこれで領地の産業として、スパイダーシルクの生地の生産をしていけるとアディに感謝する。
「そうですね、私も感謝するわ、アディ」
エブリナもモモちゃんとスカイに情が湧いて可愛しサディにも優しく接してくれるから、別れずに心配がなくなりアディに感謝する。
「流石に王城にモモちゃんとスカイを連れて行けないもの、それこそ何かしらの悪意に晒される危険性もあるもの、最悪守り切れなくなる可能性もあるわ」
「そうね、城には王族派と反王族派の貴族達が出入りしているのは事実です。色々と策略を企ててくる貴族も居ますから、モモちゃんとスカイはそんな貴族達の格好な餌にされるわね」
「うん、モモちゃんもスカイも家に住んだまま方が安心安全に暮せるもの、その方が私も安心できるわ」
私は着々と嫁ぐ為の準備をして何の憂いなく、この家から嫁ぎ国の頂点である王家に嫁いで行けると確信する。
翌日からお義姉様にアズラン王家のマナー本を参考にディアント王家の仕来りの指導を受けるけど色んな意味で省かれていく。
「ねぇ、アディ、このマナー本には余計なものが多く含まれているわね、特に外交時のマナーが今時ここまでしたら逆に嫌味になるわよ衰退していく理由が分かるわね」
「やはり、そうですか、私もちょっとなと思う事が多々あったけど、お義姉様から躾を指導を受けてましたから、応用として直ぐには出来ましたけど」
「うん、逆に余計な事をしない様にした方がいいわね、とにかく余計な部分は忘れる事ね、そっちの方からアプローチしましょう」
「はい、分りました」
結論から言えば以前お義姉様から指導を受けた躾だけで十分だと言う事になったので後は王家で行われる儀式だけだけど、それは王家に嫁いだ時に習得するしかないという事になった。
最近お母様は工房の建設の打合せや設備の手配などで忙しいので、お義姉様がサディスを面倒を見ながらモモちゃんとスカイの世話をして糸を出して貰っている。
モモちゃんは口からも糸を出せるようになり、それでサディスの服を前足を使って器用に編んでいく様子を見ているだけでも飽きないくらい見事で編んでいく様が愛らしくもあった。
試しにモモちゃんにデザイン画を見せて編んでと頼むとデザイン画通りに編んでくれたので、小物の物とかならモモちゃん一人で編む事出来ると知った。
私は下着のデザイン画を見せるとデザイン画と同じサイズで編んでくれたので、何着か下着をモモちゃんに編んでもらった。
スカイもモモちゃんを見て覚えたのか、スカイも口から糸を出してモモちゃんのマネをしてで来るようになった。
モモちゃん達に直に編んで貰うと繋ぎ目がなく綺麗に出来るので最高の物が出来るので、これは高く売れるとお義姉様の目が輝いていた。
私はそれから数日はお義姉様とサディスの共に過ごし、モモちゃんとスカイの世話をしながらサディスの世話もさせてもらい、花嫁修業の一環として赤子の世話の実戦訓練をさせて貰っていた。
そのお陰もあり、お義姉様に対するトラウマも解消できて親しく出来るようになり良かったなと思っているしお義姉様も私と普通に会話を楽しんでくれるのでお互いに良かったと思っている。
その間にアズラン王国のあまり良くない情報が入ってきているけど、お父様曰く王家がまったく瘴気に対する対策をしないので崩壊の兆しが出ていると言っていた。
何でも国境沿いの貴族達が救援を隣接している隣国に要請をし、国替えを条件に救援を受けているとのことである。
何でもバカ王太子が暴走して婚約者の聖女であるエリアナを庇うあまり瘴気溜まりが発生しても浄化されず、教会も困り果てているうちに国中に瘴気溜まりが広がっていると言われている。
その流れを受けて叔父のイブリング子爵も王家に絶縁状を送りつけて辺境伯爵領に統合して貰い、代官として子爵の爵位のまま勤めて貰う手続きをお父様がディアント王家にして承認された。
イブリング子爵領は私が設置した浄化の結界石が上手く機能して結界が張られて被害はなく、従弟のサライアンも領地に帰り暫らくしてディアント王国の王立学園に編入して学んでいる。
アズラン王国は瘴気に対する無策が仇となり領土の外周から次々と隣接国に併合されていき、領土か日増しに減っていく状態になっている。
アズラン王家には領地を持つ貴族達から物価高に対する無策の挙句に増税された事と瘴気溜まり対する無策を理由で日々絶縁状が届く始末であった。
痺れを切らした国王がバカ王太子を拘束し、ようやく聖女エリアナが浄化作業に動きだしたけど瘴気溜まりが増えすぎて浄化がなかなか進まない状況だとか、こんな悲惨な状況がこの一月半の間に起きた出来事である。
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