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前世の記憶を持つ辺境伯爵令嬢は加護持ちの大聖女である事を隠し、王太子殿下から婚約破棄された後に隣国の幼馴染の王太子の元へ嫁ぎます。  作者: 榊原 レンガ


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婚約者サンディ王太子の突然の婚姻発表に揺れ動く貴族達の反応。

この作品を選んで、お読で頂きありがとうございます。

この物語はフェイクションです。


物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。

 私は叔父様からサンディ王太子のアディナとの婚約発表と結婚発表を立て続けにされたディアント王国内の特に高位貴族の反応が紆余曲折様々であったと聞いた。


特に自称婚約者候補筆頭と言われていたディアラナ公爵令嬢と父であるディスアント公爵は怒り心頭であったと笑いながら叔父様は話していた。


王家ではサンディ王太子殿下がサディがアズラン王国の王太子との婚約破棄する方向で動いていると知りると、婚約者の選定を行わずに父親の国王ルドルフの妹が嫁いだ隣国のオディアニア王国の王立学園に海外留学してしまった。


私としては権力闘争には関わりたくはないのだけど、王家に嫁ぐ以上は大なり小なり覇権争いに巻き込まれるのは覚悟はしている心算でいる。


ただ別にそんな事よりもこれから起きる暗黒期からどうやって国を民達を護るか、私には権力闘争よりもそっちの方が大切である。


万が一それでサンディ王太子殿下と決別したとしても、何かあれば実家に出戻り一人で幾らでもやっていける自信があるので、なる様になれば良いとも思っている。


 ただディスアント公爵家と私の実家のオズワルド辺境伯爵家とは縁籍関係であり、辺境伯爵家から3人程聖女の能力のある令嬢が過去に嫁いでいる歴史がある。


現当主の公爵様の祖母が我が辺境伯家から王都の教会の属性判定を受ける5歳になる直前にハーベスト辺境伯爵家の養女に出し、成人してから公爵家に嫁いでいる。


大聖女の一件から辺境伯爵家では自国よりもハーベスト侯爵家と聖属性に秀でた令嬢が辺境伯家から産まれた時には養女に引き取って貰い、ディアント王国に聖女が生まれやすい環境整備の一環を担っていた。


その為に我が辺境伯家と母の実家のハーベスト侯爵家とは昔から婚姻関係も勿論のことだけど、それ以外に魔物の共同討伐なとで交流し親睦を図り友好関係を持続的に維持をしていた経緯があった。


「ふ~ん、そんな経緯があるのね、何だか複雑ね」


「まぁ、色々あるんだよ、アディも、公爵家の者に会ったら慎重にな、絡まれても無難にやり過ごすようにな」


「うふ、何かアディたど言いたい事をズバットと言いそうね、売られた喧嘩を買いそうよね」


「うん、それは言えてる。だってお母様の娘ですからね、受けて立つわよ」


「はぁ、本当にユリシアとそっくりの様だ。まぁ、王太子妃なのだからな遠慮は要らんか」


「だけど、辺境伯爵家にはスパイダーシルクの生地と言う武器があるから大丈夫よ、貴族婦女子なら誰でも欲しがるもの、親しい者達に安く融通して上げれば直ぐに味方になってくれますわ」


「そうね、女性の憧れですもの、アディに感謝よね、モモちゃんとスカイは本当に可愛いのよ、言うことを何時も聞いてくれて糸もいっぱい出してくれるのよ」


「それにこの石鹸も良い香りがして好いものね、これが家の商会でいずれは販売されるのならきっと売れますわね」

叔母様はお母様から頂いたスパイダーシルクの生地や石鹸や化粧品等を絶賛する


お母様は実家が経営するハーベスト商会に委託販売契約を結んで売値の6割を辺境伯爵家の取り分とする契約をした。


ハーベスト商会は王家の御用達商会に認められているので、王妃へスパイダーシルクの生地を献上する目的もある。


今回はスパイダーシルクの生地を白と青と紫と黄色を各5カン[1カン30cm✕1m」を1カン50万ルドの売値を付けて叔母様に試しに委託し、同じ数だけ王妃様の献上品として渡した。


希少性を考えればお安いとも言えるけど平民には手の届かない価格ではあるけど、貴族なら飛びついて買える価格帯であるそうです。


私が嫁ぐときは王妃様に献上する為にそれなりのスパイダーシルクの生地を用意するとお母様が仰っていましたけど、王妃様を味方に付ければ広告塔として大きな戦力になります。


 それから私はサディスに愛の囁きの文面を記した後に暗黒期にどうやら入った様なので、王家で出来れば浄化の結界を王都に張りたいので大きな水晶石を用意して欲しいと手紙に記して叔母様に託した。


 その晩の私は幼い頃以来随分と久し振りにお母様と一緒に二人で同じベッドで眠り、お母様の胸に抱かれてぐっすりと眠る事ができた。


私はお母様の胸に抱かれて眠った時に幼い頃の夢を見て、5歳の時に高熱を出して寝込んでしまい、その時に前世の記憶を思い出した。


前世の記憶を思い出す前まではごく普通の女の子だった思うけど、思い出してからは剣と魔法に憧れを抱き剣の稽古をお兄様と一緒に始めた。


それと同時に魔法の勉強を内緒で始めて、魔法の練習したりしてたらカーテンをうっかり火をつけてボヤをだして大騒ぎを起こした事もあったなと思いだす。


その頃からヤンチャ姫と言われる様になったけど、お母様には良くお叱りを受けていたけど、その後は抱きしめてくれて優しく接してくれたので伸び伸びと育てくれた事に感謝している。


確かに辺境伯家に生まれ常に魔物と向合って行かなければならない土地柄なので、例え令嬢でも強くならなければ領地と領民を守る義務が果たせないというのもあったかもしれないとは思う。


そんな家で産まれたけど家族も領地も領民も全てが私の大切な宝物であるのは間違いないので、私は嫁いで大切な宝物を置いて離れても出来る限り守りたいと思っている。


因みに王家へ嫁ぐときの旅路で最初に宿泊するのがハーベスト侯爵家の屋敷に一泊してから次の宿泊地に向う予定までは決定しており、王都までは一週間の旅路を予定しており途中の宿泊地を検討中である。


翌朝もハーベスト侯爵家の叔父様と叔母様と私とお母様で一緒に朝食を摂り、それから馬車に乗って辺境伯爵領に向けて屋敷を出発した。


因みにハーベスト侯爵家の従兄である嫡男のユリュウスは夫婦で王都のハーベスト商会の支店長・副支店長しているので普段は王都に住んでいる為に不在であり、長女のジュリアンはリーズベルト伯爵家に既に嫁いでいる。


ハーベスト侯爵家の騎士団の団長はお母様の弟のシリアス叔父様が勤めていて、騎士団を率いて毎日のように森の巡回をしている。


 私とお母様を乗せた馬車は何事もなく日暮れの前には屋敷に到着して、お母様はそのままモモちゃんとスカイのいる作業部屋を向い、私はお父様の執務室へ報告の為に尋ねる。


「お父様、子爵領と侯爵領とも結界を張り終えました。これで各領地は瘴気の汚染から守られると思います」


「うん、そうか、まぁ、暫らくは様子を見るしかないな、なんせ結界なんて初めての事だからな仮になんか合ったとしても、アディナに責任を問う事はさせんからな」


「う~ん、まぁ、何か不具合があれば直ぐに駆け付けます。原因を突き止めないといけませんからね王都にも結界を張る心算ですから」


「そうか王都にもか結界を張る気か、まぁ、その方がアディナの負担が減るか、1年間で済んでくれれば良いがこればかりは分からんからな」


「そうですねあっちの王都では既に瘴気が発生している様ですし、ヒュージス叔父様が教えて頂きました」


「そうか、まぁ、聖女様が居るから大丈夫だろ」


「うふふ、その聖女様が瘴気の浄化を拒否している様ですよ、しかも妃教育が忙しいと言う理由で、あそこの王家は何を考えているのか理解不能です」


「まぁ、どうなっても我々には関係ない事だがな、ただ難民が来られては困るがな」


「お父様はその辺りは覚悟した方が良いと思います。ヒュージス叔父様と情報共有は必須だと思います」


「そうか、近いうちに会って話し合うか、対策を取っておいた方が良いからな、あっちの王家はポンクラだからな、アディナの婚約破棄の件が良い例だよ」


「うふふ、それは確かにそうですね流石に私も呆れました。陛下があそこまでポンクラだとは思いませんでした。早めに諦めて手を打っておけば最小限で国益を損なわずに済んだと思います」


「あぁ、ディアント王国まで絶縁されてしまったからな、ましてや公の場での婚約破棄だからな直ぐに噂が広がり他国まで直ぐに情報が伝わるからな」


「お父様、私はこれで失礼します」


「あぁ、お疲れ様、ゆっくり休んでくれ、あぁ、せっかくだから明日からでもエブリナに王家の仕来りなど教えて貰いなさい」


「あっ、そうですね、そう致します」

私はお父様に言われて気付きましたが、すっかり忘れてました。


本来なら王家などの古い家柄には仕来りなどは妃教育で学ぶのですが、私はアズラン王国の妃教育を受けてましたからディアント王国の王家の仕来りは習ってませんでした。


嫁いだ先の仕来りを事前に知っておかないと、仕来り通りに出来ず失態を晒すと私だけでなく夫なるサディス王太子殿下と実家の恥に為り兼ねませんでした。

お読み頂きありがとうございます。

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