第6話 添い寝
「どぉ?落ち着いた?」
「はい……ありがとうございます……落ち着きました。」
私が泣き止むまでレミさんは待っててくれました。
「じゃあほれ、あと一匹食べなー!日が沈んじゃうよー。」
「はい、ありがとうございます。」
私は少し焦げてしまった魚を食べました。少し苦いけど……これ以上に清々しい気持ちで食べれた食事はありません。とても美味しかったです。
「さぁ、帰ろう!」
レミさんが手を差し出してくれました。その手を私は笑顔で握って……
「はい!」
と答えて握り返すのでした。空は少しオレンジに代わりつつありました。
「……綺麗……」
「ん?私の事?」
「えっ、あっ……レミさんは綺麗じゃなくて……可愛いです。」
「おおー、嬉しい!じゃあ綺麗はなんだったの?」
「ええっと……あれです!」
「ん?あぁー確かに夕焼け綺麗だよね!」
2人で初めて見た夕焼けは少しの水色とオレンジが合わさった綺麗な空でした。
「珍しい……雲がないよー、明日は晴れるよきっと!」
「そうなんですか?」
「うん、夕焼けが綺麗だと次の日は大体晴れるんだ。あっ、そうだ!折角だから今夜は2人でお星様見よ!」
「夜にですか?」
「当たり前じゃん!お星様は夜にしか見られないんだから!」
そう言ってレミさんは私の手を引いて帰っていきました。正直不安です。野生の動物とかが出てきたり山賊たちが現れないかが……
「ん?何か怖い事あるの?」
「え、ええ……」
「大丈夫だよ!」
私が何かを言う前にレミさんは明るい声で私を安心させようとしてきます。
「だって、私が付いてるんだよ!大丈夫大丈夫!」
「……ふふ。そうですね!大丈夫ですよね!」
思わず笑ってしまいまいしたが。確かにレミさんがいるなら大丈夫な気がしました。
「よーし!帰ろう!我が家へ!」
「はい!」
暗くなっていく空の下を走って帰りました。
夜少し経って空を見上げると物凄い数の星でした。
「凄い……初めて見ました。」
「そうなの?このくらいは普通だよ?」
私の部屋から見た星空の倍以上はあるでしょう。それでも普通なのだから満天の時はどうなるのか一層楽しみになりました。
「ねぇ……アリス……」
「何でしょう?」
「隣に行ってもいい?」
「……いいですよ?」
レミさんは私の隣で横になりました。
「夜ね……1人だと寂しいんだ。冬は特に1人だと寒いし寂しいし……これから……一時だけでもアリスが居てくれるから嬉しい……」
「うん……でも……たぶんずっといると思います。」
「ほんと?」
「はい……もう家族からも追い出されてしまったので……あ、でもレミさんが出て行ってくださいと言われたら出て行きますよ?」
「い、言わないよ!ずっと一緒に居てくれるの嬉しいよ!」
何故かうるうると涙を浮かべているレミさんはニコニコと笑っていて表情が忙しそうです。私もレミさんの隣でなら自然体で暮らせるかもしれません。
「じゃあさ、じゃあさ!今日から一緒に寝よ!」
「えっ?良いんですか?」
「良いも何もアリスしかいないじゃん!」
「そ、そうでしたね……良いですよ……?」
「やったー!」
レミさんは小躍りして私の隣に座って頭を肩に乗せてきました。
「嬉しい……やっと……私も……家族に……なれ……た……」
「あの、レミさんやっととは?」
私が聞き返そうとした時にはレミさんは寝息を立てて眠っていました。私はレミさんをゆっくりと寝かせて頭は痛くない様に腕枕にしてあげました。そして1つしかない毛布をレミさんと自分にかけ……満天の星空の下眠る事にしました。
目を閉じる前、空から流星が見えました。もう消えているでしょう。でも、願わくば……
(レミさんと明日も明後日も……一緒に過ごせます様に……)
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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