第19話 帰り道
いつの間にか寝てしまっていました。焚き火はいつの間にか消えていた様で炭になっていました。
「レミ、起きて下さい。帰りますよ。」
「んん……あー……そっか……今日は外で寝たんだ……」
「いつも外ですよ。」
「いつもは屋根があるよ。」
「そうですね。ってそんな話をしていません!早く帰りますよ!」
「うーん……帰ったらまた寝よー……」
今日のレミはダラダラモードの様です。ですが2日連続の野宿になると食料が足りません。なのでなるべく帰らなければなりません。
「はいはい、帰ったら寝ましょうね。」
「うん……じゃあこっちだね。」
「えっ?分かるんですか?」
「うん……こっち。」
そのままフラフラと歩いて行くレミの後ろを付いていきます。すると……
「あー……あったあった。食べ物だー。」
「えっ……」
そこにあったのは野生のアケビでした。まさか……
「お腹すいちゃったからね。帰る前に食べていこうよ。」
どうやらお腹が空いて甘い匂いに釣られた様です。私には全く分かりませんでしたが……
「た、食べたら帰りますよ。」
「うん。アリスもたべよー」
「あの、これは食べても大丈夫なのですか?」
「えっ?食べても大丈夫だよ。美味しいし、お腹壊したことないもん。」
「そうじゃありません。これは誰かが植えたものではないのですか?人様の物でしたら盗んだ事になりますよ?」
「大丈夫だと思うよ。たまに町の子供達も食べに来てるから、自然に生えた物だと思うよ。」
つまり確認も取れてない様ですが、自生してる可能性もあります。そして私が考えてる間にもレミはどんどん採っていました。
「レミ、あまり食べるとお腹を壊しますからそのくらいにして下さい。」
「うん!」
いつの間にか木の上にまで登って採っていたので私も流石に止めました。この事は町の方に確認しておく事にしましょう。でも、何も食べないわけにはいきませんので私もアケビを食べる事にします。
「美味しいでしょー!」
「はい、美味しいです。ですが、ここからどうやって帰りますか?」
「えっ?このアケビがあるから帰り道はわかるよ?」
「……あの、もしかしてここにはよく?」
「うん!たまに甘いもの食べたい時とかね!」
「そ、そうだったんですか……」
数日後、町で聞いたところあのアケビは昔から子供達が食べていたそうで、誰が植えたのかも分からないそうです。自然の恵を戴くのも生きる上で必要な事ですので、また行こうと思います。
「それじゃあ帰ろうか!」
「はい!」
帰り道はスムーズでした。レミが道を知っていた様なので。でも、気をつけなければなりません。森の中は一度入ってしまうと同じ景色ばかりとなり方向も分からなくなります。
「こっちだよー!」
「置いていかないで下さいよー!」
先に前を行くレミですが、わかる場所で待っててくれています。
(あってるよね?大丈夫……アリスには気づかれたら不安にさせちゃう……)
しばらく歩くと道がありました。どうやら山道に出た様です。
「良かった!これで帰れますね!」
「うん!良かった良かった!」
普段より明るく見えたのは気のせいでしょうか?とにかく無事に帰りつく事ができました。
「よ〜し!寝よ……」
「私も寝ます……」
何故かほっとしてしまい私も眠くなりました。そして次に起きた時には日が落ちて夜になっていました。そしてレミさんはというと……
「よ〜し!狩りの時間だー!」
「今の時間からですか⁉︎」
「もちろん!野生動物は夜行性も多いけど夜は寝てる動物も多いからね!それに……夜の狩りはスリリングだよ!」
寝起きのハイテンション……流石に付いていけません。
「わ、私はやめておきます。夜の山道は慣れてませんので……」
「そっか!じゃあ大人しく待ってて!大きな獲物捕まえてくるから!」
そうしてそのままレミは夜闇の中へ消えてしまいました。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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