第18話 目標
私とレミは手を繋いで帰っていました。レミは少しご機嫌の様で鼻歌を歌っていました。
「ご機嫌ですね。レミさん。」
「うん!アリスと手を繋いで帰ってるからね。」
「いつもしてるじゃないですか?」
「いつもしてるけどー……今日はいつも以上に幸せを感じてるんだよねー。」
「あらあら……そんな風に思われてるのは嬉しいです。」
「アリスはどうなの?」
「私ですか?うーん……いつも通りですね。」
「ええー!私と手を繋いでももう嬉しくないの?」
「いえ、嬉しいよりドキドキですね。」
「ドキドキ?」
「ふふふ。今は分からなくていいですよー。」
「あぁー!また子供扱いするー!私の方がお姉さんなのにー!そんな妹はこうだ!」
そうしてまたレミは私の脇をくすぐるのでした。そんなことをしていたらあっという間に暗くなってしまいました。
「ねぇー、今日も星が綺麗だよー!」
「レミは星を見るのが好きですねー。」
「アリスも好きじゃん!だから私も好きになった!」
「ふふふ。私の好きな事を好きになって頂けるのは嬉しいです。」
「アリスの好きな物は私の好きな物だよー。」
「では、私もレミが好きな物は私も好きになります!」
「え、良いの⁉︎嬉しいー!」
「ふふふ私も嬉しいですよー。ですが……帰り道はどちらですかね?」
私たちは道に迷っていました。いつもの道を通っていたのですが、突然レミがうさぎを見つけたと言い走り出してしまいそれを追っていたら道に迷ってしまったのです。
「ふっふっふー!明日の朝になれば帰り道は分かるから今日はここで野宿だー!」
「やっぱりそうなりますよね……」
先程お腹が空いていたのでその場でうさぎを捌いて食べました。前では考えられない事です。そしてここで火を起こし食事をするという事はここで野宿する事が確定していたのです。つまり先程の会話は現実逃避というものです。
「レミこちらへ、少し寒いので近くで寝ましょう。」
「いつもしてるじゃん!でもアリスから呼んでくれることは少なかったから凄く嬉しい!」
レミは私の側にきました。そしてゆっくり私の顔を見上げます。
「やっぱりアリスは美人だねー。」
「なっ!い、いきなり何ですか!?」
私は驚いてしまって跳ね起きました。
「いきなりかな?前から言ってた気がするんだけど?」
「言ってませんし、聞いてません!」
「そっかー。じゃあ心の中で思ってただけかも!」
「そ、それは良いんですけど言われるとドキッとしちゃいますから不意打ちはやめてください。」
「じゃあ普通に言うね。」
「それはそれでやめて下さい!美人ではないので。」
「そぉ?でも、私は美人だと思うなー。」
「そんな事ないですよ。本当に美人な方というのは……どんな方なのでしょう?」
自分で否定しておいて自分でも分かっていませんでした。
「アリスだって分かってないじゃーん!じゃあ私が美人だと思うのも良いんじゃん!」
「……いいんですが……その……言われ慣れてないので……」
「ふーん……なるほど〜〜じゃあ慣れる為にも毎日言った方がいいね!」
「なんでそうなるんですかー!」
「良いじゃん!私の目標だよー!」
「目標ですか?」
「そうそう!私のね!アリスが私の事を好きになってもらう事と、アリスが自信を持てる様にする為のね!」
私はつい先ほど、お肉屋さんのおじさんと話していた事を思い出しました。
「……ふふふ。レミも私と変わりませんね!」
「な、なによそれー!」
「内緒でーす。」
「むぅ……そんな事言うなら……こうだー!」
「あー!それは反則……あはははは!」
私たちはこうしてじゃれあっているのが幸せの様です。そして私も目標が出来ました。ですが、それは少し先のお話し……
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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