表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/23

第17話 お仕事探し

 半年の時が過ぎました。私も今の生活に慣れて来ました。


「レミ!そっちに行きました!」

「任せて!うりゃあああ!」


 私とレミは今一頭のイノシシを狩りました。そしてそれを町へ売りに来ています。


「アリスも狩りが上手くなったね。」

「いえいえ、そんな事はないですよ。弓矢が無ければレミの様には狩れませんから。」


 すると話を聞いていた肉屋のおじさんが話に入ってきました。


「いやいや、アリスが普通だからな。レミのあれは異常だから真似しちゃいけないぜ。」

「ちょっとー、私が異常みたいな言い方しないでよー!」


(みたいなではなく恐らくストレートに異常と言われてる様な……)


 と言えばきっと機嫌が悪くなってしまうので私は言いません。


「アリス……何か失礼な事考えてない?」

「ふふふ……考えてないですよー。」


「あー!笑って誤魔化した!」

「あっ、ちょっ……やめて下さい!そこはあははははは!」


 最近のレミは怒ると私の脇をくすぐる様になりました。正直弱いのでやめてほしいです……


「おいおい、じゃれるなら店の端でやれー。お客様の邪魔だー。」

「「ご、ごめんなさい……」」


 私たちはお店の前で待つのをやめて町を散歩する事にしました。


「町に活気が出てきましたね。」

「うん!新しい人も増えてきたよね!」


「……私この町で働こうと思います。」

「えっ?なんでなんで⁉︎」


「私たちは今物々交換で買い物出来てます……でも、お金があればもっと他の物が買えますから。」

「?何か欲しい物があるの?」


「えっ?あっ……うん。まぁ……」

「そっかー……じゃあいつも一緒は難しくなるね。」


「そうですね……寂しいですか?」

「寂しいよ!寂しくないわけないよ!でも、あのお兄さんに言われたんだ。アリスにはアリスの人生があるから縛りつけたらいけないって。」


「そうですか……アルセイヌさまがそんな事を……だけどなるべく早く帰ってきますから。朝と夕方のご飯は一緒に食べましょう。」


「うん!1人で食べるよりそっちの方が美味しいもんね!」

「はい!それでは、そろそろお肉屋さんに戻りましょうか。」


 私たちはお肉屋さんに戻りました。道中レミは八百屋のおばさんの所に行ってしまった為、後で待ち合わせとなりました。そしてお肉屋さんのおじさんにこの町で人手が足りない場所を聴いてみました。


「この町でか……そうだな。とりあえず来た客にでも聞いといてやるよ。今は何の話もないからな。」

「ありがとうございます!お願いします!」


「でもよー、それならこの猪の肉とか金銭で払ってもいいんだぜ?お前さんは18歳なんだし金銭での取り引きも合法だ。丸ごと買い取りになるがそっちの方がお前さんもレミの近くに居てやれるだろ?」


「確かにその方がいいかもしれません……でも、将来の事を考えると私がこの町で働いていた方がメリットがあると思うのです。」


「メリットだと?」

「はい、町の情報を知っていればレミの勉強にもなりますし。もしレミが怪我したり病気した時には私の顔が広がれば仮住まいも見つけやすくなります。そしてもう1つ……レミが16歳になったら働ける場所をすぐに見つけてあげられるようにしたいのです。」


 この国の法律では15歳以下は働いてはならない事になっています。レミさんは物々交換をしてるので見逃されていますが金銭を貰ってしまうとお店の方が罰せられるのです。


「……お前さんはレミの心配しかしてねーな。」

「えっ?そうですけど?何かおかしな事ありましたか?」


 私はおじさんが何に疑問を持っているのかが分かりませんでした。


「お前さんはどうなんだ?」

「私ですか?」


「そうだよ。レミはあれでしっかりしてる。心配するだけ無駄だ。それによ。お前さんはお前さんで何か企んでるんだろ?」

「……お見通しですね。実はレミを学校に入れてあげたいんです。」


「……はい?」

「今は初等部の勉強を教えているんですが、飲み込みも早く私が教えるよりも学校に行ってしっかりと学習させた方がきっと将来役にたつと思うのです。」


「と言ってもな……レミはもう12歳だ。来年からは中等部に入る事になる。それまでに間に合うのか?」

「恐らく間に合いません。でも、初等部の高学年レベルまではクリアさせます。読み書きと計算は既にマスターしました。あとは応用だけです。」


「そこまでか……じゃあもうひとつ聞かせてくれ。それはレミが行きたいと言ったのか?」

「いいえ、まだ聞いていません。」


「じゃあ本人に行く意思があるかまず聞いてやれ。嫌々行くもんじゃねぇーだろ学校ってところはな。」


 私ははっとしました。確かにその通りです。まずはレミの気持ちが優先なのだという事に。そして丁度良いタイミングでレミが合流しました。


「アリス〜帰ろー!」

「うん……ねぇレミ……」


「な〜に?」

「レミは学校に行きたい?」


「えっ?別に行きたいとは思わないけど?」

「……そうですか。」


 私は残念な気持ちになりました。おじさんはやれやれという表情でした。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新もお楽しみに!


 面白い、続きが気になるという方はブックマークまたは下の星マークをタップしてお待ち頂けると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ