第13話 根源
アルセイヌ様にお呼ばれした私はゲイル家に訪れていた。
「やぁ、フリーラ嬢……今日はよく来てくれた。」
「いえ、アルセイヌ様の為ならば問題ございませんわ。」
私は愛想笑いを浮かべます。そして中へ入ります。今日の会談は上手くやる様に父達からも言われているのでボロが出ない様にしなければならない。
「では、早速だが……君には眠ってもらうよ?」
「は?えっ?な、何を……」
私は布を押し当てられて眠らされた。次に気がつくと私は暗く窓のない部屋に連れ込まれており私は
椅子に座らされ縛られていた。
「な、何よここは!ふざけてんじゃないわよ!」
「それが……お前の本性だな。」
すると部屋の端から声がした。私の真後ろにいた為にその方を見れなかったが、声は分かった。
「どういう事ですか!アルセイヌ様⁉︎」
「どういう事だ……だと?それはこちらのセリフだ!俺とアリスの婚約を潰した張本人が。」
「わ、私は被害者よ!アリスが黒幕だって証拠をあなたも見たじゃない!」
「あぁ、確かに……動かぬ証拠だ……だがな……証拠が揃いすぎていた。それにあの自殺した教師の手帳……あれは確かに決定的かもしれん。」
「それなら早くこの縄を解きなさい!今ならまだゆるして差し上げるわよ!」
「あぁ、だがな、お前は変えて無かった物が1つあった。」
「な、何を変えたと?」
「教師の実家に行った。そして日記にはこう書かれていた。」
『私にはアリス・グランを助けられる程の力も財力もない。もし、彼女をフリーラ・ベラから助けられる者が現れたのならばどうかこの日記が証拠となる事を……切に願う。』
私は推し黙った……まさかメモ意外にあるとは思わなかった。
「け、けれどもそれだけで私を犯人になるなんて証拠が少なすぎるのでは?」
「まだ言うか……証拠なら他にもある。お前が口止めをした証言とその手紙、同級生全員に会いに行くのは大変だったがな。」
彼は複数枚の紙を持っていた。そしてそれを私に投げつけた。
「まぁ……君は問い詰めてもまたのらりくらりと逃げるだろう……だからな……こっちが本命だ。フランクの町……」
私は冷や汗が出た。そこは私の領地だ。
「ここの者たちから助けを求められた。本来ならば俺たち他の領地の事に口を出してはならない……」
「そ、そうよ!ベラ家の領地よ。ゲイル家が口を出すのは違反よ!」
「あぁ……でもな……これだけの嘆願書を送られてきたら動かなければならん何故なら貴族を裁けるのは貴族か王族だ。」
「そ、それでも何でゲイル家が動くのよ!」
私が喚く様に叫んだ。だけどアルセイヌは1番上の薄汚れたい手紙を取ってこちらに向けた。
「名前を読んでみろ。」
「ア、アリス……」
私は目を疑った。あの宿なし家なしの浮浪者が手紙を送れると思わなかったのだ。
「これは俺の罪滅ぼしだ。まぁこんな事で罪が消えるとは思ってないがな。じゃあ話してもらおうか……」
「なんで……なんでアリスばかり……私には何も……」
「何を言っているのだ?」
「なんで私には味方がいないのよ。私はお金を払って仲間を作ったのになんでアリスは何もせずに……」
「アリスは何もしていない……確かにな。だがな彼女は何もしなくてよかったんだよ。」
「ど、どういう事よ……?」
「彼女は数人の友達がいれば良かったんだ。彼女は人の目を見て悪意か善意か分かる。その殆どが悪意だったそうだよ。君含めてな。そして君の悪意は強すぎた。だからまともに君とは話せないんだ。まぁ俺も知らなかったがね。彼女の友達から聞くまでな。」
すると扉から1人の女が入ってきた。
「あなたは……」
「忘れましたか?アリスとずっと一緒にいたクララ・ハートです。あなたは私が邪魔だったんですよね?」
「あなたはアリスの腰巾着の!」
「そうね……いつもあの子と話してました。本を交換して読んでいた事もありました。ですがそれだけです。小さい頃から気が合う友達はアリスだけでしたから。でも、あなたのせいで全てを失いました。友達も家族も……です。父はあなたの父親から圧力をかけられ資金を絶たれ会社を畳み蒸発しました。母も心労がたたり亡くなりたした……」
確かにアリスを孤立させたいからと頼んだがそれは私がした事ではない。
「そ、そんなの私は知らない!」
「そうですね……なのでこの恨みをアルセイヌ様に渡す事にします。」
「はぁ?なんでそこでアルセイヌ様が出てくるのよ!」
「俺が買い取ると言ったのだ。もう俺の手は汚れてるからな。今更1つも2つも同じだ。」
そう言うとアルセイヌ様はナイフを抜いた。そのナイフを私の顔に当てがう。
「手荒な真似はしたくない……早く吐け……」
「そ、そんな事では何も言わないわよ。」
「そうか……クララさん、部屋を出て行きなさい。ここからは少し残虐な物になる。」
「いえ、ここに居させて下さい。アリスの敵です。アリスは望まないでしょうけど、アリスの代わりに見届けます。友達として!」
「そうか……では、目をそらすなよ。」
「はい。」
スパッ……
「えっ……あっ……」
私の頬から血が出ていた。痛いが……そこまで怖くもない。
(やはり殺す気はないんだ……)
私はたかを括りました。
「こんな物ですか?このくらいなら100回やられても余裕よ!」
「そうか……それは良かった。」
そうして再び今度は逆の頬を少し削られました。
「これはな……凌遅刑という拷問でな。少しずつ罪人の肉を削って行くんだ。殺しはしない。いろいろ聞かねばならんからな。まぁでも、顔はもう誰か分からないくらいに変わるだろうけどね。とりあえず100箇所は削らせてもらおう。余裕なのだろう?」
その時のアルセイヌ様は……鬼に見えました。
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