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あれにあんな種類があるとは思わなかったよ。

 私が遠洋航海で外国へ行ったのは三十年前、1ドルが二百二十円の頃です。


 今の倍ですね。なのでお土産はあまり買って帰ることが出来ませんでした。


 あー、チャイナドレスとか買ったなー、飲み屋のねーちゃんにでもあげようと思ったのかも。


 結局親戚の子にあげたけど。


 話を戻して、入港の前日私達は買ってきた物をベッドの上に並べていました。


 まぁ持ち物検査ですね、酒やタバコには税金が掛かるし他にも持ち込んではダメな物が色々ある。


 あ、そう言えば外国のエアーガン買ってた人が居たな。もの凄い威力だったけど私が欲しいと言ってもくれなかった。あれはどうしたのだろう、多分・・・・・・。


 他にも置物の人形で、盾を外すと逸物がハッキリと彫られている物もあった。こういった物も持ち込み禁止の対象になるらしい。


 そして本命はお酒である。三本は免税で持ち込めるが、それ以上となると税金が掛かった。


 それ以前に軍艦は検閲を受けないのだが護衛艦は軍艦では無い、と言う事で受けるらしい。


 私は元々お金が無いのでジョニ黒を三本だけ買っていたが、途中で飲まれてしまったのでお酒は無かった。(後半気安く飲める安い酒が無くなっていたので・・・・・・私のお酒が飲まれた。自分のカミュー飲めよ!)


 他の人達は大量に高い酒を購入していたので、どうするのかと思っていたが・・・・・・。


 ボフォース弾庫に隠してた。ボフォース弾庫は船底にあるのだが、その板をはがして骨組みの間にお酒を隠したのだ。


 ついでにエアーガンと人形も隠したと思う。


 以前ひょんな事から隠しているのが見つかった事があるらしい、その時は徹底的に捜されたので絶対にないしょだ、と言われた。


 検閲の時は自分のベッドの横に立っておくように、と言われていたが丁度ワッチで立てなかった。


 終わってベッドの所に行くと私のベッドだけが土産物が並んだそのままの状態で残されていた。


 お酒と言えば佐世保を出航する前にお酒のカタログが回って来たので、私は白鶴の一升瓶を買ったはずなのに貰えなかったなぁ。どこで飲まれたのかな。あ、慰霊祭の時に私が投げ入れた一升瓶、アレかっ!


 あ、もう一つカタログが回ってきたんだった。コンドームの。

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