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救助訓練だってばよっ。

「3」「2」「1」「どっかーん」


「わーい」「なぜなにじえいたい」


「フーッ、よし酔いも覚めたので続き行ってみよう」


「この酔っ払いはいつまで飲んでるのよっ。だいたい病院の先生から脂っこい物や塩分の取り過ぎに注意するように言われてるのに何食べてるのよっ」


「堅あげポテトと唐揚げ」


「バカなの ? 死にたいの ?」


「し、仕方ないんだよっ、スーパーのお惣菜は茶色い物しか無くて、仕方なく朝からカップ麺になっちゃうんだよっ」


「たまには自炊しなさいよっ、本当に突然死するわよ。いいの ? 年金貰う前に死んじゃっても」


「年金は六十になったら前倒してもらう予定だから・・・・・・」


「ハァ。もういいわ、お酒だけでも毎日飲まない様にしなさいね」


「う、うん、努力するよ。と言う事で努力目標ができた所で溺者救助訓練を始めから追っていこうと思うぞっ」


「もういいわ好きにして」


「前にも言ったけどこの訓練は午後一から始まるんだ」


「納得できないけど仕方ない事なのよね」


「そーゆーこと。それで始めに甲板に現れるのは想定管とオレンジの人形で、これを海へ投げ込むことから始まるんだ」


「前甲板から放り投げるから艦橋でも落ちたことを堪忍できるのよね」


「そう、投げ込まれると見張りが『人が落ちた !』と当直士官に知らせるんだ」


「まあ実際に落ちたら一緒にいた作業員が知らせるのよね、見張り員は真下とか見ないし」


「そう、だからあんまり一人で甲板に出ない様にしたいね。特に夜は」


「暗い海に置いてけぼりにされるのよね」


「暗く冷たい海水……、遠ざかる艦尾灯。考えたくないな」


「ゾッとするわね」


「よ、よし今日はここまでにしょう」


「まだ始まってもいないわよっ。もう少し頑張りましょうよ」


「いや、無理。もう限界だよ。それじゃあみんなー」


「「バイビーー」」


 ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。

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