救助訓練。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「溺者救助訓練。今まで何度か解説したけど始めから詳しく解説してみよう」
「待って作者、もしかしてこれってー……」
「そう、今では無くなった訓練みたいだね。きっかけは潜水艦と漁船がぶつかった事だね」
「いろいろマスコミから叩かれたわよね」
「一般人が溺れているのに助けようとしない。とかね、実際は全く違う映像をそーゆー風に見せてたらしいけど」
「それでこの事故から訓練が変わったのよね ? どんな風に変わったのかしら」
「それはー」
「それは ?」
「分からないんだ。実際に訓練が変わるとこ所には立ち会ってなくて……、でも基本乗員の一人が航海中海に落ちて、それを救助す訓練だったんだけど」
「漁船が転覆してたら一人どころじゃないわよね。複数人を救助しないと」
「そうなんだ、僕が居た時はまだ試行錯誤していた時期だったんだ」
「まだ訓練の概要や道具も準備されてなかったのね」
「うん、だから今回は乗員の一人が海に落ちたのを見て発動する訓練、溺者救助訓練を詳しく解説していこうと思う」
「たしかやり方が指令が乗艦していると少し変わるんだっけ ?」
「おおっよく覚えてたね。そうなんだ、もっと正確に言うと司令部が乗ってるとだね。これは違うところで解説しているからね、指令は乗艦していないものとするよ」
「となると必然的に溺れる人が決まってるわね」
「その通り、士官室係さ。何故にこの訓練は午後一に行われるのかと言うと偏にこの為なんだよねぇ」
「可哀そうな士官室係ね。でも士官室係は一人じゃないわよね」
「そうそう、こーゆー時は士長なんかは一士、二士に後かたずけを任せて早めに退散するんだ」
「あぁ、何も知らない子達が補給長に捕まるのね」
「おっと、今日はここまでにしとこうか」
「そうね、それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




