手信号 その二。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「よっしゃ、じゃあ手信号を解説していくぞっ」
「ねえ、その前に大丈夫なの ?」
「大丈夫ってー、何が ?」
「最近更新ーじゃなかった、放送がよく続いてるからー」
「あー、ネタ切れを心配してるのか」
「そうそれよっ、あんなにネタがないって騒いでたのに」
「お姉さん、いい諺を教えよう」
「ことわざ ?」
「そう、なる様にならざるものは何も無し、されば皆なるようになれっ。てね」
「それことわざじゃないわよっ。それにそれってヤケクソになってることをカッコよく言ってるだけじゃん」
「まあそうなんだけどね。だからってどうにもできないのはもう分かってるだろ ?」
「そうね、最後まで付き合ってあげるわ」
「ふむ、分かってくれたようなので早速本題に戻ろう」
「でも気を付けてね、そうしいと彼が帰ってくるわよ」
「……、縁起でもない事を言わないでくれ。気を取り直して解説していこう」
「そうそう、作者って手信号幾つ覚えてるの ?」
「それなんだ、手信号は三分隊機関科が扱う信号だから僕は二つの信号しか覚えてないんだ」
「二つだけ ? あーでも仕方ないか作者は一分隊だもんね。覚えてるだけでも大したものよ」
「そう言ってくれるとありがたいよ。ではまず基本的な所から、送信するときは先ず手を二回叩く、相手が気づいたら送信開始だ」
「さてと、どんなのを覚えてるの ?」
「『元機、発動』だ」
「えらく短いわね」
「でも基本なんだ、元機というのはメインエンジンで、それを始動させることなんだ」
「待って、始動させるということはまだ動いてないから騒音は発生してないと言う事で、手信号はいらないんじゃないの」
「甘いな、エンジンは元機だけじゃないんだよ。発電機だったり補助エンジンが動いてるはずだ」
「そ、そうね、気づかなかったわ。えっ、補助エンジン ?」
「まーまぁ、それで手信号の方なんだけど、昔なんちゃってオジサンてえ人がいたよね」
「えっ、えーと、そうね居たような気がするわ。それがどうしたのよ」
「思い出してくれたかな。じゃあ上げた両腕を外側に広げてΩをひっくり返したターンΩみたいにするんだ」
「Ωおめが ? あー、手首を水平にして外に広げるのね。冗談みたいな手信号ね」
「そうそれが元機の手信号だ。そして『発動』だけど、これは簡単で左手で受け皿を作り、なーるほどぉみたいに右手で作ったグーを左手の受け皿に当てると『発動』となるんだ」
「それだけだったら膝の上をパンパン、と叩いて送信終わりね」
「そーゅーこと。最後の手信号は少し長いぞ、いいか、『右舷前部』に『魚雷命中』『担架』『急いで』持って来い』だっ」
「うわ急に長いわね」
「よし、これは宿題だ。みんなどんな手信号か考えてくれ」
「しゃあ今日はここまでね。それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




