手信号。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「どうかな、二分隊以外で使われている手信号。分かったかな」
「ちょ、ちょっと待って五分隊ー、じゃないわよね ?」
「確かにヘリを誘導する時に手旗みたいのを使うけど、その辺僕は分かんないんだよね」
「そっかぁ、じゃあお手上げよ」
「ふむ、正解は機関科の三分隊なんだ」
「えっ、三分隊ってずっと艦低でエンジンをいじってる感じがするんだけど、信号で何処と交信するのよ」
「他の艦と交信するだけが信号じゃないんだ。近くにいても信号を使う時がある、それが手信号なんだ」
「そんな信号が……、あっ、分かったっ」
「おっ、流石お姉さん。さあ、どんな時にこの手信号を使うのかな」
「機関科と言えばディゼルエンジン、エンジンと言えばうるさい」
「そうそれ ! 五月蠅くて声が通らない機関室で使う信号なんだ」
「でも何で一分隊の作者がそんなこと知ってるのよっ」
「実はこれも競技見たいのがあって、時々機関科の人が艦内の通路に並んで練習していたので知ってるんだ」
「へえ、そうなんだ。で、どんなのその手信号って」
「僕は機関科じゃないから詳しくはないんだけど、少し教わったから紹介しょう」
「おおっ、パチパチパチ」
「んんっ、先ずは送信する合図からだ、これは中腰になって手を二回パンパン ! と叩くんだ」
「手旗では旗を両方真っすぐ上げて、大の字の様に横に倒したりするのを何回か繰り返すのよね」
「そして送信が終わると両ひざの上をまたパンパン、と叩くんだ。競技では数人並んで正確に早く伝えることが優先される。ああ、ちゃんと三番目の人は始めの人が見えない位置に立ってるよ」
「手旗だとゆっくり旗をあげて又ゆっくり旗を降ろすのよね。で、その内容は ?」
「うん、それは次回のお楽しみと言う事で」
「引っ張るわね。それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




