信号。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「唐突だが今日は信号についして解説していこう」
「信号 ? 道路のじゃないわよね」
「勿論、海自では手旗信号が有名だが他にも信号はあるんだ。まずはその手旗信号から解説しよう」
「手旗は以前に解説してなかったっけ、もう簡単でいいんじゃない」
「そうだったけか ? じゃあ簡単に。お姉さんはイロハ二ㇹへトを知ってるかな ?」
「フッ、馬鹿にしないでよ。イロハニホヘトチリヌルオ、てね最後まで行きましょうか ?」
「いやいいよ、じゃあいつ頃読まれたのかは知ってる ?」
「えっ、えーと、多分平安時代……かな」
「そうだね、この時代面白い詩を歌うのが流行っていてその中の一つにイロハがあったんだ」
「イロハは文字が全て使われている、ということで手旗に使われるようになったのね」
「そう、その通り。これは教育隊では必修科目で、艦では二分隊しか使わないんだけど多分海軍だったら覚えとけよ。てな感じで教えられていたんだと思う」
「ちなみに作者はちゃんと覚えたの ?」
「うっ、べつにちゃんと覚えて無くてもいいんだよ」
「ふふっ、知ってるわよ」
「な、なにを ?」
「全然覚えられなくて班長が『サクラ』と送った手旗も読めなくて班長から『もうお前は海に飛び込め !』って怒られたこと」
「フッ、別にいいのさ。結局一分隊に配属されてその後は手旗とは無縁だったから」
「とうとう開き直ったわね。でもベテランが送る手旗ほど読み取るのは至難の業よね」
「うん、体全体を使わずに胸の前だけでチャッチャって送るもんな」
「あと信号はこれも二分隊の発光信号よね」
「いやいや、実はまだ手信号と言うのが存在するんだ」
「手信号 ? 手で信号を送るてえこと、どこの分隊よ」
「それはー、来週までのお楽しみ。と言う事で今日はここまで」
「それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




