土曜のカレー。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「さて、今回も突っ込みを入れていこうと思うんだが」
「今回は何に対して突っ込みを入れるの ?」
「うん、よく言われている航海中に曜日の感覚が無くなるので金曜はカレーと決まっている。と言ってるじゃん」
「そうね、それはよく聞くわ」
「あれって本当にそうかなって思ってるんだよね」
「えっ、だって休日もずっと海の上ってこともあるんでしょ ? だったらー」
「いや、前にも話したんだけど元々は金曜のカレーじゃなく、土曜のカレーだったんだ。理由は当時土曜は半ドンで調理員も上陸の準備をするから簡単に作れるカレーが定番だったんだ」
「あっ、思い出した。たしか上陸員がカレーを食べたい ! と直訴して金曜に変更になったのよね」
「そうそう、配食前に上陸員の整列があるのでカレーが食べられなくなるからね」
「早く艦からとうざかれっ、って言われてるからよね」
「それは艦が沈没する時に渦に巻き込まれない様にするためだよっ」
「えへへ、冗談は置いといて。どうして曜日の感覚は無くならないと思うのよ」
「それは一か月の始まりに『予定表』を貰うからさ、これさえ見れば艦の行動は一目でわかるんだ」
「あー、巡検の終わりに『巡検終わり、明日の日課予定表道理』って言うもんね」
「それそれ、予定表には何時出港して何日後にどこの港に入港して何日間滞在する。てぇことが書いてあるんだ。予定表道理じゃないと『明日の日課〇五○○に起床、〇六○○出港準備、〇六三〇出港、午前ー・・・』と続くんだ」
「へえ、そんなのがあるんだ」
「それと予定表と睨めっこして、入港したその日に当直だったら最悪だったな。入港したらすぐに上陸がしたいから」
「あー、海士は当直が多いのよね。予定表をよく見て自分が上陸できる日にちを確認してるのね」
「うん、だから日にちの感覚が無くなることはそうそ無いと思う。例外は遠洋航海かな、二週間ほど海の上だから」
「そうよね二週間なら曜日が分かんなくなるかもね」
「と、言う事で今日はここまで。それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




