発射管。
「3」「2」「1」「どっかーん」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「よし、今日も短魚雷の秘密を解説していくぞっ」
「えっ、発射管は ? それとドッカーンがひらがなになってるわよ」
「発射管は先輩の海曹が書いてくれた問題集で読みずらいことこの上ない。ドッカーンは何べんやってもカタカナに変わらなかったんだよ」
「あー、紙も劣化してるのね。それじゃあ読めないわよね」
「いやしっかりと白いままだけど……、僕が書いたはずの答えがー」
「なんだ、作者が答えていないだけなのね」
「いやちゃんと答えてるよ、ただ答えた部分が薄くなっていて読み取れないだけなんだ」
「作者のせいじゃない、仕方ないわね。で今日は短魚雷を解説するのね」
「うん、前にも解説はしているけどもう一度新しい解説ができればいいな」
「そう、じゃあ頑張って」
「なんか投げやりだなぁ、まっいいけど。短魚雷は発射管の後方から挿入するんだけど短魚雷は気圧で発射するので後部には大きくて丸い気圧を貯めるタンクが付いてるんだ。これが重い」
「あら、一応発射管も解説するのね」
「一応ね。付けたり外したりするのが面倒なんだ」
「どんなふうに面倒なの ?」
「えっと、まずはさっきの重量で、はめる場所と言うか角度が限定されているので一人じゃ無理」
「ふーん、じゃあ三人ぐらいでやれば楽勝じゃん」
「いやいや、持ち上げる取ってが一人分しか付いてないし、とにかく面倒だったんだ」
「それで後ろをふさいで気圧をためるわけね」
「うん、最高が90㎏/㎝で最低が70㎏/㎝でゆっくりと少しずつ充填するんだ」
「なによ、発射管は解説しないんじゃなかったのよっ」
「いや大体これぐらいしか読み取れなくて後はサーモスイッチというのが三個付いていて、二個は四度±二度で発動して、一個は五十度±二度で発動するんだ」
「暑い時と寒い時に発動するのね」
「うん、面白いのがこれは着脱が可能なんだ。わけは知らないけど」
「まあ何か理由があるのよ、壊れやすいとかね」
「あーなるほどね。じゃあ発射管はこれぐらいしにて短魚雷を解説していこうか」
「待って、もうそろそろ時間よ」
「おおっ、じゃあ続きは来週だな」
「ええ、それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




