コツ。その二
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「なんと、タイミングがいいことに鉄板がアニメで紹介されてたよっ」
「えっ、なんで ? なんのアニメで紹介されてたの」
「ザッ旅、だったかな。女の子数人で旅をするんだけど、そこで広島の呉が出ていてその関連で鉄板カレーが紹介されてたんだ」
「へえよかったじゃん、作者の説明じゃ鉄板がどんな物なのかわかんなかったし。で、そのアニメずっとチェックしてたの ?」
「ああ、キャラも可愛いし時々エッチなのも。うん、いいアニメだ」
「なるほどね。もういいから続きをお願いするわ、せっかく鉄板が映像で見れたんだかに少しは楽になるでしょ」
「うん、ただみんなが見てくれてたら。の話なんだけどね、さてと、いよいよてっぱんを洗うぞっ」
「あー、そこはもう全員見てる設定でね」
「せっかくだからカレーの場合の洗い方にしょう」
「洗い方に違いがあるの ?」
「そりゃああるよ、カレーは時間がたつほど落ちにくくなるからね」
「どんなオカズかで洗い方が変わるのね。けっこう難しいのね」
「いやそんなに難しくはないんだけど、まずは二つの水槽に水を張って片方に粉せっけんをぶち込みます」
「待って、水槽の前に一人ずつ並ぶ、でいいのね」
「そうそう、そして一気に五枚ほどザブンと水槽に入れたら戦闘開始。鉄板のくぼみ一つ一つを洗っていきます」
「市販のスポンジを使うのを忘れずにね」
「あーはいはい、それであんまり汚れていない所は一回転だけ」
「お茶やお椀が乗ってたところね」
「オカズむが乗っていたところは二回転から三回転」
「汚れ方にもよるのね」
「そしてご飯が乗ってた所は五回転」
「ご飯が一番しつこいのよね」
「洗い終わったらひっくり返して裏側をサッサッサーと洗って隣の水槽へ」
「水をくぐらせて泡を落とすのね」
「泡を落とすだけではなく、汚れが落ちているかをチェックして残っていたらやり直し」
「だいたいこれの繰り返しなのね」
「うん、慣れてきたら五秒以内で一枚洗うことができるよ」
「あとはコップとお椀の洗い方ね」
「それはまた今度だね。それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




