金魚。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「はい、では先週の続きでいよいよ最新の護衛艦『もがみ』に搭載されている物がなんと『まきぐも』にも搭載されていた!! を紹介するよっ」
「物と言う事は武器じゃないのね」
「うん、それはVDSだったかな? 可変式ソナーなんだ」
「あー、まきぐものお尻がポッコリ膨らんでるのはそれを格納するためだったわね」
「うん、因みに搭載それているのはやまぐもとまきぐもだけで、あさぐもには搭載されてないんだ」
「えっ、三隻は同じやまぐも型でしょ? なんで搭載されてないの?」
「さあ、たぶんあんまり使えなかったからじゃないかな」
「じゃあ何で『もがみ』に搭載されたの?」
「それはー」
「待って、そもそも可変式ソナーって何なの?」
「えっ、以前説明したよね? ほら水測の班長が操作を失敗してー」
「い、いいからもう一回説明なさい!」
「わ、わかったよ、通称オレンジ色だから金魚と呼ばれてる平べったい畳一畳程のソナーを海中に投入して潜水艦を探すのさ。多分海水温や流れのせいで音源が変わるのを抑制するのが目的だよ」
「なるほど、廃れたはずのそれが『もがみ』に搭載それてるのね。でも『もがみ』の艦尾って膨らんでないわよね」
「そうなんだ、僕も画面越しにチラリと見ただけなんだけど、色形はそのままに小さくなってる感じかな」
「へえ、小さくなってると言う事は性能も向上してると見ていいわね」
「あぁ、わざわざ昔のソナーを搭載するわけがないからね」
「さて、お次は水側員が夜におこなっていた事を解説するぞっ」
「夜に? まさかいやらしい事じゃないでしょうね」
「それこそまさかだよ。それじゃあみんなー」
「「バイビー」」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




