君は屁をこいた時に一緒に実を出したことがあるかっ。
「何なのよこのタイトルはっ !」
「いや特に意味はない。それより最初のセリフ忘れてるぞ」
「はいはい」
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「ハーーッ……、で、今週はお題は何なの ? もしかしてタイトルー」
「んなわけない。今週はネッツとで見た戦時中の怖い話を検証するよ」
「あー、以前やったわね。たしか白い作業服を着た隊員がどうの、みたいな」
「そうそう、今回は戦時中の戦艦の話。それを護衛艦と比べてみようかなって思ってる」
「戦艦の話なのね、で、どんな話なのよ」
「うん、航海中機関課の兵曹が居なくなって探しても見つからない。しかし夜中にその兵曹が現れて『俺は錨鎖庫に居る』と告げて消えるんだ」
「へえ、それで実際に冷たくなって錨鎖庫に居たって話なのね ?」
「まあ何で機関課の人間が錨鎖庫に、と言うのは置いといて。これを護衛艦に置き換えてみるとー」
「護衛艦でもあったのよね、人が居なくなる事が」
「勿論、あったよ。でも私が乗艦していた艦では無かったけどね。記憶に残っているのが一つだけ、朝方佐世保に入港しようとしてた時、違う隊のある艦と一緒に水道を通ろうとしてたんだけと、いきなりUターンして何処かへ行ってしまったんだ」
「何か忘れ物でもしたのかしら」
「……忘れ物と言うより落とし物だね。後で聞いた話によると朝の点呼時に一人居なくなってたみたいなんだ」
「えっ、艦内を探さなかったの ?」
「戦艦と違って狭いからね、隠れるところもないし。直ぐに海に落ちたと判断されて落ちたと思われる場所へと舵を切ったんだ」
「アンタ達はどうしたのよ、一緒に探しに行かなかったの ?」
「あ……、うん。そのまま入港して上陸した」
「何でよっ、ヘリが落ちた時なんか殆どの艦が緊急出航して探し回ったじゃない」
「それを言われるとー、でも何故かその艦だけかその隊だけで探してるんだ」
「自殺者が出たら恥とか、内密に処理しようとかーあっ、意外と多かったんでー」
「ストーブそれ以上はー、ねっ」
「自衛隊の暗黒面ね。たしか古い艦ほど厳しいって言ってたわよね」
「うんまーね、その艦は冷房も効かない古い艦だったけどね」
「だけど本当にあったのかしら海に飛び込むなんて」
「私はあんな暗い海に飛び込もうなんて思わないけどね。事故も多かったと思うよ、荒天時は私も落ちそうになんたもん」
「なんでそこで落ちなかったのよ」
「荒天時には艦首から艦尾まで舫を張るんだ、その舫のおかけでーって、もしかしてその時落ちればよかった、とか思ってないよね ?」
「あはは、それじゃあみんなー」
「ちょ、待てよ」
「バイビーー」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。




