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月の夜。

「3」「2」「1」「ドッカーン」


「わーい」「なぜなにじえいたい」


「はい、と言う訳で始まりました何故自です」


「待って、それって痔の話みたいよ」


「ま、まーま気にしない気にしない。さあ早速今回のテーマ、私が感動したものをお話しします」


「アンタがいいんならいいんだけど……、ね」


「納得してないみたいだけどそのまま行きます。さて今回のは今でも鮮明にとはいかないが覚えてる最高のものださ」


「えっ、最高 ? きっとまたしょーもないのよね」


「うっさいな。あれは『しまゆき』で夜の航海中のこと、波もウネリもなかったんだ」


「波もウネリもない ? それって静かな湖状態 ?」


「そう、因みに波は高くなると白波と呼ばれていて、ウネリは波ほど多くないけど長い周期でやってくる上下が激しいやつだね。船の全長がウネリより長いと揺れないけど、短いと海の中に落ちていくみたいに揺れるんだ」


「それって横から受けたらどうなるの ?」


「それはもう四十五度以上傾いて見張りをしている場所から手を伸ばすと海面に手がとどきそうになるんだ」


「それっていろんな物がこれげ回るわね」


「うん、机の上の物はもちろん固定してないと人も転げまわるよ。さて今回のはそれとは反対に波もウネリもない静かな夜の事。まるで畳の上を滑るかのように進む『しまゆき』その時は雲一つない晴天で風も殆どない日だった」


「ふーん、かなり珍しい日なのは分かったわ。それだけで感動したの ?」


「そんな訳ない、ちゃんと要素がもう一つある」


「なによ、その要素って」


「月さ、丸く大きなお月様だよ。その光が静かな海面に反射して月まで続くような光の道を作ってたんだ」


「お、おおっ、それは感動するわね。私も見てみたかったわ」


「そうだろ。まさに畳のごとき航海でキラキラと光る海、ガスタービンエンジンなので『まきぐも』のディーゼルエンジンのようなドドドッてえ音もしない」


「奇跡の夜、だった訳ね」


「正にそう。てぇ訳で今週はここまで、それじゃあみんなー」


「「バイビー」」


 ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。

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