金属探知機の出番。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「はーい、みんな元気だった ? 私は解説の和美お姉さんよ。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精しまゆき君さ。更にー」
「ども、作者です。やっぱこれだな、久々にちゃんと始まった気がするよ」
「ごたごた言ってないで続きよ続き。あ、その顔はー、あれだけ引っ張ってるのにまだ何かあるみたいね」
「ハハッ、やっぱ分かっちゃうか。実はこの間温泉に行こうとして道に迷ってね」
「ハァ、またぁ ? 」
「作者は五六回通った道でも迷うよね」
「な、流石にそれは無いよ。二三回だと怪しいけどね、っと話を戻して迷った時に見つけたんだ」
「見つけたって何を ?」
「ほら、以前金属探知機のこと言ってたじゃん。私はあきらめないって」
「あー、そう言えば言ってたね」
「そう、それで良さげな旧道を見つけたんだ」
「わー、見つけちゃったんだ……」
「うん、入り口に看板が立っていて何でも江戸時代参勤交代に使われてて、熊本から小倉まで通じていたらしいんだ」
「小倉まで!? 凄いじゃない」
「だろ ? 絶対何か埋まってるって。ただー」
「ただ、って何よ。途中で道が無くなってたりするの ?」
「いや、まだ入り口しか見てないから何とも言えないんだけど。そこらへんは西南戦争の激戦地みたいなんだ」
「えっ、西南戦争ってあの西郷さんが戦った ?」
「そうそれ。近くに官軍墓地もあるし、日本赤十字発祥の地てぇのもあるみたいなんだ」
「それって結構ー」
「うん、ヤバいところだよね」
「やめときなよ作者、今度は高熱だけじゃなくて完全に不能になっちゃうよ」
「怖いこと言うなよしまゆき君。今度はちゃんと反省して掘った穴は元に戻す様にするからさ」
「何よ、前回は穴だらけにしてたの ? それはいろんな所から怒られるわよ」
「罰が当たって当然だね」
「だ、だから今回はちゃんとむ埋め戻すって、これでもう安心だね」
「不安しかないわね」
「あーあ、この番組も今週が最後か」
「おい、縁起でもないことをー」
「まっ、今回はここまでね。来週はどうなるのか分からないけど」
「だからー」
「「それじゃーみんなー」」
「「「バイビー」」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。




