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私は三人の女性とー、その二。

「3」「2」「1」「ドッカーン」


「わーい」「なぜなにじえいたい」


「はいサクサク行きましょう、前回までの荒筋 !」


「おい一寸待て」


「生まれてから半世紀以上、女性と接点が無かった作者が短期間に三回もチャンスが舞い込んできました」


「いやそうなんだが、いつもの自己紹介ぐらいー」


「一回目はなんと二人 ! 電車の中酔っぱらいとそれを開放している女性、どちらも可愛い二十代 !」


「無視かよ、セリフが無いしまゆき君がいじけてのの字を大量生産してるぞ」


「助けてほしいと周りを見る女性を無視して電車を降りる作者。でも後から、助けていたらアニメの主人公みたいに女性と御近づきになれたかなぁ、と思いを巡らすのでした」


「はいはい、そのとおりだよ。もういいだろう ? しまゆき君にも喋らせろよ」


「作者、いいんだよ。僕なんか居ても居なくても」


「あら、私にはしまゆき君が必要よ。ちゃんとそばにいて合いの手を入れてくれるから」


「お、お姉さん……」


「はい、そーゆーことで今週は二回目よっ。二回目はどんな無駄なチャンスが巡ってきたの ?」


「無駄って、……まあそうだな、私には本当に無駄なチャンスなんだなぁ」


「お姉さん、今度は作者がー」


「のの字の大量生産機になっちゃったわね。立つのよ作者、いまさらそんなクヨクヨしてても始まらないんだから。さあ」


「そ、そうだな、では二人目を話していこう。大体夜の十一時ごろかな、菊名で電車を降りて一駅分歩いて帰ることにしてたんだ」


「へえ偉いじゃない、健康のため ?」


「いやバス代を浮かすためだよ。駅前周辺は流石に人は多かったけど離れるとほとんど人道りがなくなるんだ」


「そんな暗い道を一人で帰ってたの ?」


「いや街灯も立っていてバスも通る道だからそんなには暗くないかな」


「で、そんな道でどんな出会いがあったの ?」


「出会いと言うかすれ違っただけなんだけどね。そんな道を一人でトボトボと歩いていたら前方に下を向きながらウロウロしている女性が見えたんだ」


「下を向きながらウロウロ借る女性ってー」


「大丈夫、周りはお墓だらけだったけど生きてる女性だったから」


「えっ、周り墓地だったの ?」


「地名にお寺の名前が付いてる場所だからね。話を戻してその女性に近づくと背は高いけどぽっちゃりしててかわいい系の女性だった。カギか何かを落としたみたいで本当に困り切った顔をしてたなぁ」


「作者はそんな女性の横を素通りしたんだね」


「最低。でも街灯が灯っているならー」


「そこは道路より一段低くなっていて街灯の明かりが差し込まない場所なんだ」


「あらら、道路が明るい分いっそう暗くなるわね」


「しかし私はあることに気づいた、気づいてしまった」


「なになに、カギを見つけたの ?」


「いや、私の背中のリックに懐中電灯があることに」


「何でそんな物持ってるのよ」


「ほら、当時警備員やってたじゃん。曜日ごとに場所が違うから道具一式持ち歩いてたんだ」


「でもやったじゃん、それ使って一緒に探すかそれができなくても懐中電灯を渡せばー」


「しまゆき君、それができないのが作者なのよ」


「えーっ」


「わかってきたねお姉さん。そう、コンビニの姉ちゃんともまともに話せないのに話しかけるなんてまず無理、私をなめるなよ」


「はいはい、で、そのまま家に帰ったのね」


「そーゆーこと」


「あーあ、一緒に探してあげてればなぁ」


「無理いゅうなっ ! 暗い道で二人きりなんてー、いやらしい」


「いやらしいのは作者だけよっ。じゃあ今週はここまでね、それじゃーみんなー」


「「「バイビー」」」


 ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。

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― 新着の感想 ―
[一言] >女の子に話しかけることができなけ 無論無言で間に入った。 言うまでも無いが女の子には指一本触れていない。
[一言] 昔、電車内でヨッパライに粘着されている女の子を助けた挙句痴漢扱いされた事が有る。 女の子を助けても良い思いが出来るのはイケメンだけだ。 世界はそんなに優しくない。
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