はだか芸。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「さあ始まったわよ作者、なんとかしてくれるんでしょうね? って言うか何とかしなさい! あら?」
「むー、むー!」
「ねえしまゆき君、なんで作者は猿ぐつわ嚙まされて更に手足を縛られて床に転がっているの?」
「状況説明ありがとうお姉さん。実はさっき腹が痛いと言って逃げようとしたので縛り上げて転がしておきましたぜ姉御」
「誰が姉御よ! だけどでかしたわ。流石はうちの怪人ね」
「むー、むむっ」
「なんか言ってるみたいだから猿ぐつわ取ってあけて」
「了解しやした姉御」
「姉御じゃなくて、お姉さんよ」
「失礼しやした姉御、ほら取ってやったぞ」
「カハッ、ハァハァ。酷いじゃないかしまゆき君。いきなり押し倒すなんて、私にも心の準備がー」
「もう一度黙らせますか姉御?」
「だからーハァ、駄目よしまゆき君。これからどうするのか、ちゃーんと吐くまでは。ねえ作者?」
「う、そうだな、とりあえず立たせてくれないか? このままだと喋りにくいんだ」
「仕方ないわね、両手の紐だけ解いてあげるわ。それで立ち上がれるでしょ? 足はダメ、逃げるから」
「チッ、逃げないよ、だから足の方もー」
「さぁ立ったらサッサと話してもらいましょうかっ」
「ほら、姉御の言う通り早くしろっ」
「わ、分かったよ。う……さ、最近エガチャンネルとか人気だよね。見てるかな?」
「え、ええ、登録はしてないけど見てるわ。それが?」
「登録しろよ。江頭さんと言えば裸芸人だよね? 昔は男の裸も芸として認められていたんだ」
「そうね、昔はテレビで男も女もよく裸になってたわ。それが海自とどんな関係があるの?」
「それが大アリクイなんだ。ルーツ、と言ってもいい」
「あ、あー、思い出しましたぜ姉御。宴会の回ですぜ」
「宴会? そんな回あったかしら?」
「覚えてないかな、洗濯屋と夜中のホタル」
「……あー、なんか聞いたことがあるような無いようなー」
「記憶力が悪いいや、皆無だな。そんな宴会芸があるんだよ、いや、もうあったと言っていいかも知れない」
「それってもう見られない、てぇこと?」
「うん、男の裸とか見ようとは思わないしね。わざわざ宴会でやんないよね」
「まだやってるぞー、てぇ人は是非連絡してね。で、その洗濯屋と夜中のホタルってどんなことするの?」
「やっぱり覚えてないのか、もう時間だから続きは来週な。それじゃあみんなー」
「「「バイビー」」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。




