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実家編 その五。

「3」「2」「1」「ドッカーン」


「わーい」「なぜなにじえいたい」


「はいはーい、今週もみんなのお悩みに答えちゃうよ。私は解説の和美お姉さんよ、そしてー」


「僕は護衛艦の妖精しまゆき君。お姉さん! いつからお悩み相談番組になったのさっ」


「いいじやないもう何をやったって、でも私たちに相談を送ってくれる人なんかいるのかしら?」


「あ、そうだね、そんな人いるわけないから気楽にいろいろ言えちゃうね」


「待った、世の中広いー、わっ!」


「どうしたの作者?」


「い、今羽ばたく音がしなかった?」


「え、鳥?」


「いや虫の」


「虫ってもしかしてー、G?」


「そうそれ」


「キャー! スプレー、だれかスプレー持ってきてっ」


「大丈夫だよ、きっとどっかに逃げてるよ。それより続き、先週の続きを始めないと」


「何言ってるのよっ、羽ばたく音が聞こえたのよっ、きっと大物よ。それに作者が悪いのよっ、飲んだビールやチューハイの缶そこら中に捨てるからっ」


「あ、ごめん日本酒の空き瓶も転がしたままだったね」


「もう死ね! 瓶を踏んですっころんで死んでちょうだい!」


「落ち着いてよお姉さん、もう半分過ぎちゃったよ。ねっ、後でちゃんと僕が処理しとくから」


「ハァハァ、……分かったわ頼むわよしまゆき君。そ、それじゃあ始めましょうか、先週は会社がブラックで辞めた訳ではない。って言ってたわね」


「そうそう、実際に当時行政に見つかって残業が少なくなってきた時期だったんだよ」


「じゃあ何で辞めたの?」


「それは配置転換で『検査』に回されたからなんだ」


「作者が検査員? ハッ、笑わされるわね。上は何を考えてたのかしら」


「うっ、そうなんだけど、少しカチンと来る言い方だな」


「見てれば分かるけど作者には一番向かない職種だね」


「そうなんだ、分解するのは得意なんだけど組み立てるのがー、ねえ」


「それは壊すことした出来ない、と言うのよ。でもどうしてなの? 前の検査員辞めちゃったの?」


「……いや、バイクの事故で亡くなったんだ。彼はパパさんというハーレーに乗ってたんだけど、直進してたら右折してきた車と正面衝突しちゃったんだ」


「それはー、なんと言うかー」


「この歳になってくると自分がまだ生きているのが奇跡ではないか? と思えてくる」


「えっ、どういうこと?」


「子供のころ人の死はテレビの中だけだった。だけどー、だけど最近は自分の周りで死ぬ人が多すぎる。年上はもちろんのこと年下も」


「そうねぇ、人間はいつどうなるか、なんてわからないわね。でも作者は大丈夫よ」


「え、なんで?」


「作者は長生きしそうだもの、悪運が強いと言うがーほら、交通違反しまくってるのに未だにゴールドじゃない?」


「それは一早く白バイやパトカーの存在を察知するかでー。おっと話がそれたね、だから私は検査でのストレスが溜まって辞めることにしたんだ」


「それが何で小説の勉強をしに東京へ行くことになるのよっ」


「ま、それは次回にね。それじゃあみんなー」


「「「バイビー」」」


 ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。

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