石狩鍋と夕張メロン。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「ハーイみんな元気してた? 私は解説の和美お姉さんよ。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精しまゆき君さ。お姉ー」
「しまゆき君、『いしかり』と『ゆうばり』と聞いて何を連想する?」
「うわっと、いきなりだね。えっと石狩と言ったらやっぱり鍋だよね。そして夕張はメロンでしょ」
「……食べ物ばっかりね。私としては北海道を連想してほしかったなぁ」
「わ、悪かったね食べ物ばかりで。ハッ、もしかしてこれって護衛艦のー」
「そうよ、護衛艦『いしかり』と『ゆうばり』よ」
「僕そんな護衛艦知らないや、どんな護衛艦なの? 名前からして大湊の艦だと思うんだけど」
「正解よしまゆき君。この艦は前にも解説した駆潜艇の代わりに建造されたミサイル護衛艦よ」
「ミサイル護衛艦!! ターターミサイル搭載してるの?」
「いいえ、なんとこの護衛艦はハープーンを搭載してるのよ」
「ええっ! 対艦ミサイルを搭載してるの? 駆潜艇の次艦なのに?」
「フフッ、それだけじゃないのよ。62口径76ミリ単装速射砲も搭載してるの」
「そ、それって僕が搭載してる大砲だよお姉さん。本当に駆潜艇の代わりに建造された艦なの?」
「もちのろんよ、だから『いしかり』が1300トンで『ゆうばり』が1500トンクラスなのよ。乗員も百名程度だし」
「あ、本当に小型だね。他の武器はどんなのを搭載してるの?」
「他にはねぇ定番の短魚雷発射管を装備してるわね、それとボフォースロケットランチャーも装備してるわよ」
「えっ、ボフォースって言ったら『まきぐも』にも搭載それてたアレ?」
「建造が始められたのが昭和五十年頃だから『まきぐも』とは十年違うけど、『つき』クラスの例もあるから結構ボフォースは搭載されてるわね」
「なるほど、爆雷やヘッジホッグみたいに直ぐには無くらなくて、案外残ってた武器なんだね」
「話がそれたわね。『いしかり』の形も特殊でね、作者が始めて見たのが観艦式の時で今思い出すと漢字の凸に似てた。って言ってたわ」
「あっ、そう言えばさっきから『いしかり』と『ゆうばり』の二艦だけを上げてるけど他の艦はどんな名前なのお姉さん?」
「えっ、他の艦?」
「普通は三艦で隊を組むよね? 『あまつかぜ』は一艦だけみたいだったけどー、もしかしてこの艦も?」
「ええ、最初言った通り駆潜艇の代わりとして建造されたので中途半端に小さかったのよ。だから二艦で打ち止めになったのよ」
「あー、だから作者も観艦式以外では見たことが無かったのか。小さすぎて行動範囲が狭かったんだね」
「そんなことはないと思うけど、海防艦扱いだったからね。あっ、もう時間よしまゆき君」
「本当だ、じゃあここまでだねお姉さん。次回の艦は決まってるの?」
「……まだよ、これから決めるわ。よ、良かったらみんなー、この艦を解説してーってリクエストしてねぇー」
「お、お姉さん又そんなこと言って最新鋭護衛艦の解説とかできないでしょ?」
「うっ、ネットで調べればー、何とかなるわよ。それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。