大興奮の結果。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「はーい僕は幼い少女を助けた護衛艦の妖精しまゆき君さ! いよいよ僕の時代が来たみたいだねお姉さん」
「ちょっと! いきなり何やらかしてるのよっ、少しは落ち着いたと思ってたけど更に悪化させてるじゃない!」
「悪化? 何言ってるのお姉さん、お姉さんも早く自己紹介して早く僕のストーリーを始めようよっ」
「何が僕のストーリーよっ。んー、どうしてくれよう……」
「どうしたのお姉さん? 考えこんじゃって。お姉さんらしくないよ、さっ、早く早くっ」
「そうね、私らしくなかったわ。しまゆき君ちょーっと向こうに行こうか?」
「えっ、今本番中だよお姉さん」
「いいからいいから、チョットで済むから……ね?」
「お、お姉さん顔が怖いよ。な、何するの? ねえ。あっ!」
ガタンと『しばらくお待ちください』のフリップが落ちてくる。
「はーい、仕切り直しでーす。私は解説の和美お姉さんよ、そしてー」
「……」
「そしてー」
「ぼ、ぼふわ、ぼふわほへいはんの、よーへいひまふきくんはっ」
「もーしまゆき君発音悪いぞっ、ちゃーんと発音、しようね?」
「ひっ、ひゃい!」
「じゃあ早速始めるわね。遠洋航海の参加艦艇は先週言ったわね、何と言う艦だったかしらしまゆき君?」
「ふぁい、かとりと、せとゆきと、しまゆきれふ」
「うん、そうね。それ以前の遠洋航海は二隻体制だったけど、この頃から三隻体制になったのよ」
「へぇ、ほうなんれすか」
「そしていよいよ事件発生よ、ニュージーランドからフィジーへ、そしてハワイへと北上する途中にある無線連絡を受けるの」
「遠洋航海の後半らね」
「そうよ、残る寄港地はハワイだけ。と言うときね。無線の内容はこうよ『ヨットで世界一周をしている家族が小さな島に立ち寄ったところ、女の子が木から足を滑らせて落ちてしまい腰の骨を折ってしまった。早急に大きな病院があるハワイへ運んでほしい』という内容よ」
「飛行機じゃダメなの?」
「島が小さすぎて滑走路が無いのよ、かといってヘリでは航続距離がとどかないの。そもそも振動が危ないのよ腰のケガは」
「けっこう大きなケガなんだね」
「だから最初は内火艇で島まで行って運ぶよていだったのだけど、島の海図が無くて内火艇での回収は断念したの」
「海図が無いと無理なんだね」
「特にサンゴ礁でできてる島だから複雑なのよ。そして急遽ヘリ、HSー2B型で運ぶことが決定したの」
「今のヘリとは違ってズングリとしたヘリコプターだね」
「そうね、今のと比べるとね。あら、そろそろ時間ねしまゆき君」
「そ、そうだねお姉さん」
「もうこれからは変なテンションにならない様に気を付けてね、ねっ」
「は、はい、肝に命じますから許してください」
「許すも何もしまゆき君しだいよ? 分かってる?」
「う、うん、もう分かったから、ううっ、許してよー」
「もう、しかたないわねぇ。今回は許してあげる。でも……、次は無いわよ?」
「は、はひ」
「うん、それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。




