「まきぐも」と「しまゆき」の違い。
さて、もう書き忘れたことは無いだろうか? 乗艦したのは「まきぐも」と「しまゆき」のみで、訓練は「防火防水」「対空戦闘」「対潜戦闘」「対艦戦闘」「溺者救助」「洋上給油」「サンドレット投擲」「応急操舵」「装填」と、こんな物だろう。
「まきぐも」と「しまゆき」の違いそれは、先ずまきぐもはソ連の潜水艦に的を絞った艦で、四つの武器の内三つが対潜武器だった。方やしまゆきはヘリを搭載しつつも五つの武器があり、その内対潜武器は二つだけ、後は対艦対空の武器である。
大砲は「しまゆき」単装で「まきぐも」は連装だけど手動で装填を行うため連続で撃てるのは三発のみ。後は装填手の技量しだいである。
航海中「まきぐも」は訓練を始めるまで「航海直」を使用した、これは4直制で次が回って来るまで六時間の余裕がある。「しまゆき」はこれが無く、出航した直後から「艦内哨戒第三配備」だった。これは3直制で四時間の余裕しか無い。因みに遠洋航海に出ると5直制となる。しかしこれも「しまゆき」の時はハワイから横須賀までの二週間は第三配備だった、多分艦長しだいなのだろう。
飲酒も違っていた、「まきぐも」ではビールからウイスキー日本酒まで飲酒許可の日には何でもありだった。しかし、「しまゆき」では基本的にビールのみで、ワインまでは何とか許可されていた。
ただ厳しくなるだけではなく、「しまゆき」に乗艦して佐世保以外の停泊地で夜の玄門当番のときに、制服で玄門に立ったら、夜は作業服で立つのだ。と言われた、ここだけは「まきぐも」よりゆるくなっていた。




