今や主役はミサイルですね。
戦後初めて米軍機を撃墜した艦があるのをご存じだろうか? それもハワイで。
リムパックに参加していたその艦はシウス(二十ミリのバルカン砲)で米軍の戦闘機を撃墜したのだ。
原因は動力の落とし忘れだろう、これは良くある事で。
「おい、シウスの銃身がクルクル回っているけど・・・・・・、どうしたんだ?」
「あ、いけねぇ電源落としてねぇや」
リムパックの時はこれにくわえ弾丸を装填しているのを忘れてやんの。
パイロットは脱出して無事だったそうです。
少し前に海自のイージス艦が弾道ミサイルを打ち落としていましたが、これは凄いことです。
なぜなら海自は伝統的に当ててはいけないときに当てて、当てなきゃいけない時に外れるのです。
一年に一度やるかやらないかの訓練でリモコンのロケットを目標にミサイルを発射する訓練があります。
ロケットは高価で何回も使うため、絶対に当ててはいけないのに絶対と言って良いほど当たります。
使い捨ての目標、飛行機のワイヤーで引っ張る「ドローン」という安価な目標がありますが、これには全くと言って良いほど当たりませんでした。
良くてワイヤーに当たってクルクルと回りながら落ちてくるぐらいです。
VT信管を使ってこれですからね。弾頭に「当たれ!」とか「粗品」とか「必中」とかをマジックで書いたのがいけなかったのか?
これは対空射撃でしたが、対艦射撃もやりました。
目標は掃海艇が引く標的です。
一番心に残っているのは夜間の訓練です。
目標は水平線近くですので当たっているのかどうなのか全く分かりません。
だけどこの時は航空機が照明弾を幾つも投下して真っ暗な海面を真昼のように照らしとても綺麗でした、そこへ砲撃を開始する。
きっと今は殆どミサイル戦なので、この訓練は行われていないでしょう。
私はこの時魚雷員だったので砲の中で見ることは出来なかったのですが、衝撃は砲の中より外の方がキツいのです。
そうそう、実はハプーンミサイル戦をやったことがあるのです。搭載してないのに。
全ては想定で行われましたが、やはり搭載していないので始めに二発対艦ミサイルを受けました。
「あーあ、早々に撃沈か」と皆で話していたら。
「本艦、しまゆきに向けハプーンを発射!」という想定がマイクから飛び出した。
「ええっ! 二発受けてまだ沈んでないの!?」と思いました、まる




