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まきぐものみなさーん、ご苦労様でーす。いってらっしゃーい!

  毎回佐世保港から出港するとき水道の一番狭いところで。(水道とは船が通る水路)


「まきぐものみなさーん、いってらっしゃーい。〇〇海曹いってらっしゃーい」


 と、女性の声の大音量のスピーカーで見送ってくれるお店があった。


 そのお店は山の中腹に在り水道がよく見える場所にある結構有名な店で、映画にもそこの爺さんが出ている。


 私達の間で名前が呼ばれるのがブームになり、私も名を呼んで貰おうと50㏄のバイクで迷いながらそのお店を探し当てた。


 そのお店の名前は忘れたが小さな食堂だった、そこでラーメンを頼んだのだがインスタントラーメンだった。


 でも名前を呼んで貰う約束は出来たのでラッキーだった、そして次の出航の時・・・・・・たぶん呼ばれている。(覚えて無い)


 今はどうなっているのだろう。


 水道と言えばこんな話もある、霧中航行だ。


 霧中航行訓練は普通の晴れた日に行われる。等間隔に艦首から並んで士官の想定を艦橋に報告する。


 姿勢を低くしてー。


 士官「想定、右二十度から船縁を叩く音が聞こえる」と言うと。


 艦首から右に並んでいる者がー。


「右、二十度方向から船縁を叩く音が聞こえるー!」と言って艦橋に報告するのだ。


 訓練では無い本番は二回ほどしか経験が無い、一つ目は横須賀に入るときだ。


 霧が濃くて視界が五百メートルぐらいしか無かった、空は青空が見えていたのに。さらに至る所から汽笛が聞こえて大変だった。


 汽笛は、行くは一声止まるは二声、引いて引かれてちょうたん、たん、たん、たん。


 行き足がある船は、ボーーーーっと一回。


 止まっている又は止まる船はこれが二回。


 引き船引かれ船はボーーー、ポッ、ポッ、ポッ、ポッ。と言う汽笛が周り至る所から聞こえるのだ。


 流石は横須賀。もう一つが京都の舞鶴に入港するときだ。


 これが初めて入港するところで、しかも狭い。


 報告する音も船が出す音では無い。


「左三十度から車が走る音が聞こえるー」


 そう、この時は本当に真っ白で視界が殆ど無かった。流石舞鶴ハンパない。

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