表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/664

V、V、V! ビクター!

 トイレ。


 艦のトイレは前部と後部、真ん中付近に士官のトイレの三っがある。


 大から小まで全部ステンレス製で陶器ではない。それはいいのだが大をする個室が問題だ。


 知ってる人も多いと思うが何故かドアの下が開いている、それはもう屈んで出入り出来るぐらいに。


 これは私にとってもの凄く都合が悪かった、日課にしていることがこれでは丸見えになるからだ。


 三段ベットの狭い空間で出来るはずも無く、仕方無く深夜のトイレで済ませるしか無い。


 若い肉体のリビドーを抑えられないのだ、でもやってるところを見られてしまう・・・・・・。


 まぁそれは良い方かも知れない、時には一つの個室に足が四本あるときがあるそうな。


 それはそうとトイレで使ってはいけない洗剤がある、それは緑のボトル「サンポール」だ。


 汚れは良く落ちるのだがタンク内に飼っている菌が酸で全滅してしまうからだ。


 だったらトイレに置いとくなよ、と言いたい。


 そして溜まった汚物は航海中海へと放出される。


 号令は「サニタリー排出用意」だ。排出を始めると甲板上は句作なり外に出られなくなるので、予め時間を設定される。


 排出されるのは汚物だけでは無い、食べ残しなどの残飯や艦内のゴミも海へと捨てる。


 号令は「艦内のゴミを後部」だ、艦内から出たゴミを後部から海へ落としていく。


 一度ウイスキーの瓶に手紙を入れて厳重に封をしたうえで海に放り込んだことがある。


 その手紙にはー。


「これを拾ったあなた、そうあなた! あんたはえらい!」と書いた。


 だれか拾った人は居るだろうか?


 おっと、教育隊で最初に教わることを忘れていました。それは手旗です。


 イロハニホヘトです、両手に赤と白の旗を持って文字を表します。


 私はこれを覚えるのが大の苦手でした、班長から直々にサクラと送られても読むことができません。


「もうお前はそこから海へ飛び込め!」と言われるほどでした。私は「覚える」ことが苦手なのです今でも。


 あぁ、二分隊にならなくて良かった。これに発光信号なんかも覚えろと言われてたら・・・・・・。


 あっ、私の認識番号はME75ー172894ビクターです。


 教育隊ではこれを真っ先に覚えるように言われました、最後のVは性格を表していると言われています。どんな性格かは言われていません。


 きっとろくでもない性格です、私と同じと言う人は何人ぐらい居るのかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ