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お願いを聞いて貰ったら必ずお礼。

まきぐもがドックに数ヶ月入ることになり、私は普通車と自動二輪を習得すべく自動車学校に通う事となった。


 通う当たり同じ1分隊の佐藤二曹から。


「自動車学校には知り合いが居る、頼んどいてやるから安心しろ」と言われた。


 そして色々あったが、修理が終わるギリギリに間に合った。なんと一発合格したのだ! これは驚くべきことである、なにせ私は原付の試験でも一回落ちているバカだからだ。


 九十点ギリギリではあったが合格するとは奇跡的であった。信じられない事である。


 しかし、その後私は佐藤二曹に呼び出された。


「お前まだお礼に行ってないようだな、バカ野郎! 早く菓子折持って行ってこい!」


 そうだ、私は自分の力だけで合格したと思い込んでいたが、他の力も働いていたのだ。その時の私はなんでこんなに怒られるのか分からなかった、この時分かっていれば……。



 そして私は自衛隊を辞めて田舎へと帰った。暫くして友人が。


「有名な稲荷神社があるからお参りに行こう」と、行って来た。


 ちようど暇だったのでドライブがてら行ってみるかと私達は神社へと足を運んだ、着いてみるとそこは立派で大きな稲荷神社だった。


 せっかく来たのだからと私達は一応手を合わせてから帰った、何をお願いしたか覚えていない。


 暫くして私は寝る前ベッドの周りに何やら気配を感じることとなる。


 気味が悪いので真っ暗でもアイマスクをして、できるだけ周りを見ないようにして寝ていたが周りに居るのが何なのか気になってきた。


「昔飼っていた猫? 違うな、ではタヌキ? 違うか、まさかーキツネ!!」


 キツネ、と思った瞬間背中に大量の氷水を流された! 背筋が凍るとはこの事かっ。


 キツネさんで間違いなかったのだ。


 キツネさんは私の願いを叶えるため私に着いてきて、私がお礼に行かないものだから私の周りをウロウロしていたのだ。きっともの凄く怒っていたのだろう、あの時の佐藤二曹みたいに。


 東京に出て来てネットでお稲荷さんにお願いしたら必ずお礼に行かないとダメだと聞いた。お稲荷さんだけではなく、神社でお願い事をしたら必ずお礼に行くべきであることも。


 私はお賽銭あげているんだからもう良いじゃん、と思っていた。


 私はどうすればいいのか、私は多分キツネさんに祟られ続けていると思われる。お礼をしに行こうにも遠すぎる、早く一升瓶を持ってお礼に行きたいがもう数十年時が過ぎている、許して貰えるだろうか?

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