本当に何で私はーあっ、パチンコだ!!
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「はい、今週もやって参りました何故なに自衛隊です。私は解説の和美お姉さんだよー。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精しまゆき君さっ。今週は先週の続きで海自の悪いところ、だね」
「悪いところ、と言うのが気になるけどまあそういう所ね。まずは先週も少し言いかけた住の話しね」
「良いところを上げていたはずなのに、いつの間にか悪い話しになっていたよね? お姉さん」
「これは人によっては良いところもあるのだけどね、大多数の人にとっては悪いところなのよ。二千トン足らずの艦に二百人のムサイ男達が乗っているのを想像すれば分かるでしょ?」
「うっ、そうだね、でも護衛艦は客船じゃないから仕方無いよ」
「とは言っても艦を家とするなら居住性が最悪なのよねぇ、唯一寛げる場所が寝返りもままならない狭いベッドだけで、航海中は洗濯とかできないしシャワーも時間制限付きでオマケにギュウギュウ住め、でも入らないと臭うのよ」
「臭いには厳しそうだね、清潔にしないと夏場なんかはヤバそうだね」
「くもクラスは良かったのよ、初めて空調が付いた艦だから。その前のなみクラスは夏場は最悪だったでしょうね」
「うあ、蒸れてそう。でも色々と工夫してたんじゃないの?」
「ええ、入港時は甲板全体に天幕を張って直接日光が甲板に当たらないようにしていたわ」
「航海中は天幕とか腫れないけどどうしていたのかな?」
「良くは知らないけど上手く風を取り入れたりしてたんじゃないの? 分かんないけど」
「そっかぁ。じゃあ住以外で悪いところはあるの?」
「沢山あるわよ、まずは一ヶ月の半分以上は海の上よ。普通は夜になれば家に帰ってお酒飲んで寝れるけど、艦に乗っているとそうはいかないわ。夜中でも四時間毎にワッチが回って来るから。まあ中には猛者がいて寝酒にイッパイ引っかける隊員居るけどね」
「そんなことしてバレないの? お前酒臭いな、とか」
「まあそう言う事ができるのはある程度階級が上の人だから、幹部も下手に注意できないのよ」
「わぁ、闇の一端を見ちゃった感じだよ」
「まだまだ、こんなの闇じゃないわよ」
「えっ?」「えっ?」
「あ、えっと、じゃあ次いってみようかお姉さん」
「ん、そうね、次は入港してからね。港に入港しても当直と言うのがあるのよ、艦の乗員が全員下りるのは廃艦やドックに入った時だけよ」
「せっかく入港しても町に行けないんだぁ」
「それに加えて階級が低いと当直日数も多いの、三日のうち一日だけ上陸とかね」
「うぁ可愛そうだね、全然町に出られないよ」
「でもお金を貯めようと海自に入った人には好都合なのよしまゆき君、全然お金使わないし。床屋や喫茶店も基地内にあるから」
「にしては作者はお金貯めてなかったよね」
「反対に借金まみれだったわね、そう言う人も結構居るのよ」
「あっ、お姉さんもう時間だよ」
「あら、海自の悪いところはまだまだあるのに残念だわ」
「まあそれは又の機会にね。それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。




