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ゲーマー?

「3」「2」「1」「ドッカーン」


「わーい」「なぜなにじえいたい」


「はーい、みんな元気? 私はねぇ、今すんごく眠たいの。今日は何でこんなに眠いんでしょう? あ、解説の和美お姉さんだよー。そしてー」


「僕は護衛艦の妖精しまゆき君さっ。お姉さん僕が教えてあげるよ、それは昨日から徹夜で麻雀していたからだよ」


「だって今朝は本当に私の時代が来てたんだもの! 国士の十三面待ちを上がったのよっ、凄くない?」


「それは皆が疲れ果てて、注意が散漫になっていたからだよ。お姉さんは何で今朝から午前中に掛けて異様に元気になるの?」


「ん? まあ一言で言うと『なれ』ね。いいわ、今週はこの『なれ』について解説しましょうか。


「えっ、今週のお題はカポックなんだけどー」


「カポックと言ったら見張りよ、見張りは『なれ』ることが大事なのよ」


「ど、どういうこと? お姉さん」


「いいこと、見張りには通常航海直と艦内哨戒第3配備の直があるの。通常は4直制で第3配備は3直制なんだけど、それぞれ1直が二時間なのよ」


「じゃあ通常は夜六時間寝られるんだね、第3配備は四時間か、少ないね」


「四時間も寝られるわけないじゃない、交替の十五分前には必ず起に来るんだから。階級が低いと二十分とか下手をすると30分前に起こされるわよ」


「あ、階級の低い人から起こされるんだったね。3時間半か、中途半端だね」


「だから慣れないうちはもの凄く眠いのよ、でも慣れちゃったらあら不思議、全然眠くならないのよ」


「つまりお姉さんは朝までどころか午前中まで起きている事になれている。と」


「ええ、カーテンを閉め切った部屋で気付いたら昼過ぎだった。てぇことは良くある事よ。その後は大体気絶するように眠るんだけどね」


「なるほど、打ち合わせに出てこないのはそう言う事だったんだね?」


「あ……、違うのよしまゆき君、そんな理由で出てこれないんじゃ無いのよ」


「よし、じゃあ今週はこれぐらいにして早速行こうか」


「え、行くって何処へ?」


「何処ってお姉さんの部屋に決まってるじゃ無いか、部屋のゲーム機器とパソコンを回収に」


「い、いやあ! あの子達はどんなに苦しくても、一週間食べる物が無くても絶対に売らなかった子達なのよっ、絶対に手放さないわっ」


「どんだけ執着してんだよ! 子達って何だよ、お前の子か?」


「苦楽を共にした仲間よっ、子供達よっ!」


「わ、分かった、分かったから。もう取り上げたりしないから落ち着けっ」


「本当に? もう取ったりしない?」


「しない、もう取り上げたりしないから」


「フゥ、そう。ならいいわ、取り乱してゴメンねしまゆき君」


「う、うん、じゃあ今週はここまでだね。それじゃあみんなー」


「「バイビーー」」


 ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。

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