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古いんだから仕方無いよ。

「3」「2」「1」「ドッカーン」


「わーい」「なぜなにじえいたい」


「はーい、一週間のごぶたさでした。解説の和美お姉さんだよー、そしてー」


「僕は護衛艦の妖精しまゆき君さっ。さてお姉さん今回のお題は『漏れる』だよ」


「えっ、核戦争じゃなかったっけ?」


「あ、それは最初の方だけだね、本題は色んな所から色んな物が漏れるのを解説するよ」


「そうなの? まあいいけど、まあ核の方はいろいろやっても防護服とかないからどうしようもない、てぇ所ね。防護マスク付けたまま食べたり飲んだりもできないし」


「あ、そうそう、核専用のアラームもあったよねお姉さん?」


「まあ! よく知ってたわねしまゆき君、普通のアラームは赤いレバーを動かすことでカンカンカンと鳴るんだけど、核のアラームはその横に黄色のレバーがあってこれを動かすとー」


「動かすと?」


「えっと、あんまり覚えて無いんだけど確かー、ブモーブモーって鳴って多様な……」


「なに牛? 覚えて無いの?」


「だって滅多にー、んー確か酔っ払って帰って来た隊員が玄門にあるレバーを操作したときにー聞いた様なーって」


「えっ、そんなことがあったの」


「ええ、慌てて止めようとして何回もレバーを動かしたから全然アラームが止まらなかったそうよ。ほっとけば直ぐ止まるのに」


「うわ、それはまた。じゃあ核のことはこれぐらいにして、アスロックの冷却装置を解説してよお姉さん」


「いいわよ、この冷却装置はアスロックの中に格納しているミサイルが熱で爆発しないようにする大切な装置なの。でもこれは遠洋航海で赤道を越える時にしか使わないのでー」


「ほったらかし、だったんだね?」


「まあそう言う事よ、久々に冷却水をアスロックに循環させたときは内部からボタボタと漏れ始めて、アスロック甲板が冷却水で真っ青になってたわ」


「それは修理できたの?」


「たぶんね、でないとミサイル搭載したまま赤道まで行けないし、弾庫に入れようにも遠航中は弾庫は食料庫になってるのよ」


「なるほどね、次はボフォースなんだけどこれも冷却水が漏れたの?」


「いいえ、ボフォースはロケットを搭載したままにしないから冷却装置自体が付いて無いのよ」


「じゃあ漏れる物が無いじゃん」


「いいえ、油が漏れるの」


「油?」


「正確にはオイルね、ボフォースの動力は油圧なのよ。油圧で旋回させたりするんだけどほら、ずっと海水被ってるからサビで所々穴が開いちゃうのよ。少し動かしただけで回りが赤茶色のオイルだれけになるの」


「うーん、これは仕方が無いことなのかなぁ」


「手動でもちゃんと動くから大丈夫よ、時間掛かるけど装填も手動で出来るのよ。何百回とレバーを回すことになるけど」


「そんなに手動で動かしたくないよっ」


「あ、そろそろ時間よしまゆき君」


「そうだね、それじゃあみんなー」


「「バイビーー」」


 ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。

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