うまくまけたみたいだな。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「……逃げられたわね」
「作者があんなに逃げ足が速いとは思わなかったよ」
「誤算だったのが作者のくせに中古だけど新しいバイク買ってて、それで逃げられるなんて」
「うん、それもVストロームてぇ250㏄のバイクらしいよ」
「んっまぁっ! そんなお高いバイクを買うなんて、最近オタキングにメール読んで貰えたからって調子に乗ってるわね。ここらでちゃんと締めてやらなくちゃ」
「そうだね、でも今日はちゃんと番組をやらないと。挨拶もまだだよ」
「あ、そうね、ちゃんと挨拶から始めないと。んっん、はい、解説の和美お姉さんだよー、そしてー」
「僕は護衛艦の妖精しまゆき君さ、さて、今週のお題は作者をオタクの道へと引き込んだ山崎三曹の登場だよ」
「あー、作者にラノベを教えだ罪人ね」
「罪人認定しないでよ! 師匠って書いてあるでしょ」
「なにが師匠よ、基本的と言うか元々作者はバカだから字が沢山並んでいる小説は拒否反応で読めなかったのよ。そんな作者に小説をすすめるから、最終的に五十過ぎてラノベ作家になろうと田舎を飛び出すんじゃない」
「あ、いや、それはさすがにー飛躍しすぎじゃない?」
「してないわよ、よりにもよって初心者に『未来放浪ガルディーン』をすすめるなんて」
「それってそんなにヤバイの?」
「ヤバイなんてもんじゃないわよ、これはねー」
「あ、待ってお姉さん長くなりそうだから止めとこうよ。なぜなに自衛隊なんだからさっ」
「……そうね、止めときましょう。ありがとうしまゆき君、暴走するところだったわ」
「うん、じゃあ作者が失敗するところからお願いするよお姉さん」
「了解よ、作者が失敗したのは夜の当直交替の為各居住区を回って次の当直員を起こして回る作業よ」
「これって見張り員がやる作業じゃないよね?」
「そうね、これは当直海曹がやる作業なんだけど士長になって暫くしたら経験させるみたいよ」
「へえ、でも殆ど階級が上の人を起こすことになるよね。大丈夫かなぁ」
「ええ、階級が下だったら『おい、起きろ』ですむけど階級が上の人を起こすのは、かなりの勇気が必要ね。それと違う人を起こしたりしたらもう大変、入港したら速攻で整列が掛けられるわ」
「似たような三段ベッドがズラリと並んでいるから良く確認していないと間違えるよね、それと直ぐ横でも寝てるから声の音量にも気を遣うし」
「その他にも時間の問題ね、十五分前に起こすんだけど一人で第1から第6まである居住区を回るから時間が掛かるの。それで階級が低い人から起こして一番階級が高い人を十五分前ちょうどに起こすの、早くても遅くてもダメ」
「それを作者が失敗したんだね」
「そうよ、作者は階級関係無しに各居住区ごとに起こして回ったの。一度出た居住区にまた入るのが面倒だったみたいね」
「作者を指導していたのがその山崎海曹だった、と言う事なんで山崎海曹が怒られたんだね。可愛そうに」
「作者に関わると皆そうなるのよ。しまゆき君も気を付けてね、あ、もう時間みたいね」
「うん、気を付けるよ。それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。




