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た、楽しそうだね。

「3」「2」「1」「ドッカーン」


「わーい」「なぜなにじえいたい」


「ヤッポーー、じゃなかったヤッホー、みんな元気してた? 解説の和美お姉さんですよー。そしてー」


「僕は護衛艦の妖精まきぐも君さ。お姉さん今回は少し長いから巻で行こうね、巻で」


「……え、巻で?」


「そう巻で。今回は壱岐の福江港に入港した話で中身が多いんだよ。イカ釣りの話でしょ、海底の話に内火艇の話、それと心霊写真にそうそう早朝の暗いうちでの出港の話まであるんだよ」


「………」


「どうしたのお姉さん? そんな真剣な顔して黙っちゃって」


「まきぐも君どうしよう」


「だから、どうしたのお姉さん」


「私、なにも考えて来てない。準備は今日すればいいや、って思ってたけど昨日は飲み過ぎて途中から記憶無くして起きたのはお昼過ぎてたしー」


「え? お姉さん今まで考えてたの? いつも行き当たりばったりだと思ってたよ」


「………あ、そうだった。もう、まきぐも君が並べ立てるから焦ったじゃない」


「アハハ、ごめんなさい。でも普通真面目にやってたら怒る所だよね、ここは」


「あー気にしないわよ、そんな真面目にやってないし」


「アハハ、そーなんだ……。終わったら話があるから逃げるなよ和美」


「ま、まきぐも君、冗談だよ。もう、まきぐも君たら私は真面目にやってるんだよ。プンプン、と、言う事でー、始めはイカ釣りの話だよね?」


「そうだよ、ある海曹の話だよ。イカ釣りを楽しみにしてたのはこの人だけだったのかな?」


「う、うーん、作者が見てたのはその人だけみたいだけど。その海曹はイカ釣りの仕掛けを自作して準備万端にしてたのに、入港寸前にイカ釣りを禁止されてたのよね」


「まあイカ釣り漁船にとってはいい迷惑だからね」


「そうなのよ、護衛艦は停泊中けっこう光を出すからイカが寄って来るのよ。夜の満艦飾とかやったら凄いでしょうね」


「あー、あれは寄って来るね。でも取れたてのイカが食べられなかったんだね。少し可哀そうだね」


「十数隻の艦艇が集まっていたんだもの、いつも相当被害が出てたんでしょうから仕方ないわよ」


「そうだね。それで次は海底の話だね」


「これはもう海がきれい! と言う以外ないわね、港に入って海の中が見えたのはここだけだって作者が言ってたわ」


「海の底にある岩が見えていた、ってあったけどそんなに浅い海だったのかな」


「そんな浅かったら座礁しちゃうじゃない。この港では全ての艦艇が投錨してたんだけど、錨を巻き上げるのが楽だったそうよ。普通ならヘドロの様な粘土質の泥が描鎖に絡みついて洗うのが大変なんだけど、壱岐は海底が砂だから綺麗なままだったって」


「へー、それはずっと綺麗な砂のままであってほしいね。それで次は内火艇のお話しなんだけどー」


「時間がきたみたいね。へへっ、何も準備しなくても結構やれるものね」


「そうだねー、でも前からずっと言ってるけど事前に打ち合わせぐらいはしてほしいなーんてね」


「えっ、なんでスカートの裾に食いつくの? 放してほしいんですけど」


「いやいやいや、逃げるでしょお姉さんは」


「逃げないから! でも器用よね、食いついてるのに話せるなんて」


「ツ、そこは突っ込まなくていいんだよ。それじゃあみんなー」


「「バイビーー」」


 ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。


「こ、こら、無理に逃げようとするな。スカートが破れるぞ」


「キャー、まきぐも君が私のスカートを破こうとしてるー」


「こら、冗談でもー。お前セリフが棒読みだぞ」

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