山をどうするつもりだ。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「どもーー、みんな元気にやっちゃってる? 解説の和美お姉さんだよー。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精まきぐも君さ。僕はもう突っ込まないからねお姉さん」
「あら、寂しいこと言ってくれるわね。オープニングのやり取りができないじゃない」
「オープニングのやり取りは基本いらないから、最初から本題に入ろうね。いつもオープニングが長すぎて本題が始まらないんだから」
「えーーつまんない、つまんないわよ。……でもまあ一理あるかもね」
「はい、じゃあ今週のお題は『塗装』についてだよ」
「えっ、もう一週『インド』があったと思ったんだけど」
「あーあれね、基本的にインドをバズってるだけみたいだから飛ばそうかと思って」
「えーー、そんな勝手に飛ばさないでよ。私にも予定があるんだから」
「……だったらちゃんと打ち合わせ来ようね」
「……はい、ごめんなさい。塗装の解説お願いします」
「僕がするんじゃなくてお姉さんが解説でしょ! 確りしてよっ」
「あ……そうでした。それじゃあえっと何から解説しようかな……」
「お姉さん、最近ちゃんと食べてる?」
「えっ、何を急に言い出すかなまきぐも君。ちゃんと食べてるわよ?」
「なんでそこで疑問系なのかな、食べてるの食べてないのどっち」
「た、食べてるわよ、百円のカップラーメンだけどちゃんと健康のために安売りの卵も落としてるから。知ってるまきぐも君シーフードに卵入れると美味しいのよ」
「まさか毎日三食カップ麺とかじゃないよね?」
「違うわよ、一日二食だけど二食ともカップ麺なの」
「何やってんだよ和美! 死ぬ気か!? そう言えば化粧も前々から薄いと思ってたら最近薄いと言うかほとんどスッピンじゃねえかっ」
「スッピンでも可愛いでしょ? 私」
「違う! そうじゃない、そんなにお金が無いのかよお前は」
「・・・・・・違うの、私お金貯めてるの」
「貯めてる? そうか、まあこの話は後にしよう。あとでメシおごってやるからその時話せ」
「!! ホント!? 本当におごってくれるの? 私焼き肉がいい、お肉、私お肉が食べたいの!」
「はいはい、分かったから解説を始めるよお姉さん」
「私ね、山が買いたいの!」
「はいはい山ね、えっ、今山って言った?」
「うん山、山が買いたいの!」
「わ、分かった落ち着け、落ち着け俺。分かったからこれが終わったら話してくれ。今は解説だ」
「うん塗装ね、護衛艦の塗装は大体外舷と構造物で違うのよ。暗い灰色で外舷は水面から上ね、構造物は甲板から上で外舷と比べると少しだけ薄い灰色なの。なんでこんな灰色をしているかというと日本海の色に合わせたそうよ」
「あー、太平洋側は明るい色のイメージがあるもんね」
「そして艦内は主に白ね、通路は茶色のシートが張られているわ。因みにこのシートは戦闘に参加すると決まれば剥がされて可燃物として外に出す予定よ、なんでも燃えると有害なガスが出るらしいわ」
「なんでそんな物使ってるのかなぁ。あ、入港してる間は武器の整備と塗装をするんだよね」
「そうよ、武器の整備は主に海曹がやるの。海士は塗装ね、作業は甲板海曹が決めて割り振るのよ。だから塗装作業は運用班を除いてほとんど海士達で行うの」
「危険なのが艦内の塗装って聞いたーあっ、お姉さんもう時間過ぎちゃったよ」
「あら、またやっちゃった。それじゃあみんなー」
「「バイビーープッ」」




