飛び上がるほど染みるんです。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「どもーー、みんな元気? 解説の和美お姉さんだよ。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精まきぐも君さ。うん、やっぱりこの挨拶でいいよ、変に工夫なんかしなくても」
「・・・・・・そう、かなぁ。私は違うと思うなぁ、もっとこう斬新なー」
「それで滑ってちゃあ意味無いよお姉さん。さあ今週のお題『ケツが黄色くなる』の解説お願いするよ」
「う、うん、じゃあ解説を始めるね。まずはこのケツが黄色くなると言うのは別に〇ソを漏らしたりした訳じゃ無いのよ」
「わ、分かってるよ、みんな一応読んでるんだから」
「そうかなぁ、題名だけ見て飛ばしている人が居るかも、じゃない?」
「うっ、そ、そうか、その可能性もあるね。特にこの題名は」
「でしょ、フフン、解説としてはちゃんと題名から注意しないとね。それで冒頭は以前の『走れ!』の続きから始まってるわね、どんな風に走ってるかを書いてるわ」
「うん、肺活量を上げるためにワザとマスクを付けて走ってるんだね。パッと見たら風邪引いてる集団が走ってると見られちゃうね」
「そうね、今は使い捨てマスクがあるけどこの頃は正に『アベのマスク』みたいなマスクしか無くて、間にガーゼを挟んでたのよ。そのガーゼがメチャクチャ邪魔だったんですって」
「あー、息を吸う度に口の中に入ってくるんだね。それは邪魔だよね」
「そしていよいよカッター訓練が始まるの、前半はロープを結んだり手旗の基本を教わって後半がカッター日本語で短艇ね」
「この短艇は昔は艦にも搭載されていたけど、今は内火艇しか搭載してないみたいだね」
「昔は短艇で護衛艦を引っ張ったりしてたのよ、人力で信じられないわね」
「まあそれだけ海自にとって重要な物、なんだから教育隊での教練に組み込まれてたんだね」
「それでお尻が黄色くなるのはカッターを漕いでるとお尻の皮がむけるからなのよ」
「それってお尻は赤くなるよね、それ以前に何でお尻の皮がむけるの?」
「お尻の皮がむけるのは上手く漕ぐとどうしても支点がお尻の一カ所なるからなの、堅い板張りの上で踏ん張って長いオールを漕ぐのだから仕方無いとも言えるわね。後にお尻にタオルを入れたりするんだけどー、効果はさほどなかったらしいわ。
お尻が黄色くなるのは伝統の『薬』のせいね」
「あー、あれだね。班長がニタニタしながら持ってきた伝統の消毒薬」
「だけど伝統だから効くって保証は無いんだけどね」
「一体何だったたろうね、赤チンは赤いし、黄色い塗り薬なんか見たことないよ」
「赤チンなんて古い薬知ってるのねまきぐも君は。あれは良く手術するまえに切る所に塗っていた薬に似てるわね、よく知らないけど」
「へえ、そんなのがあったんだ。伝統もバカに出来ないね」
「でもメチャクチャしみるって書いてあるから違のうかも知れないわ。と、言う事で今週はここまでね」
「あ、ホントだ、もう時間だね。それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。




